98歳 書道ではつらつと 蔵ハウス入居の村上さん 「元気の秘けつは書と笑顔」(別写真あり)
令和5年12月2日付 7面
▲ 自身の書作品に囲まれ笑顔を見せる村上セツ子さん
大船渡市盛町の地域密着型介護老人福祉施設・蔵ハウス大船渡(小笠原登志江施設長)に入居する村上セツ子さんは、98歳になった現在も元気に書道をたしなんでいる。「字を書くのは楽しい。まだまだ長生きして書道を続けたい」と、はつらつとした笑顔で意欲を見せる。(菅野弘大)
大船渡町字笹崎で布団店を営んでいた村上さん。東日本大震災の大津波で被災し、大船渡北小学校の仮設住宅暮らしを経て、災害公営住宅・上山東アパートに入居した。
書道を本格的に始めたのは震災後。仕事でのし紙などに書く機会が多く、すぐにのめり込んだ。同市に本部を置く書道研究墨州院(菊池春苔会長)でその腕を磨き、平成26年には「清萃」の雅号を取得するなど、豊かな才能を発揮している。
令和2年の蔵ハウス入居後も、部屋で元気に書と向き合う。先月からは、入居者が制作した作品の展示会の一角で、村上さんがこれまでしたためた書作品十数点を展示する書道展も開かれており、「飾ってもらってうれしいし、ありがたい」と目を細める。中でも「今日無事」という作品は、震災も含め過去3度の津波を乗り越えた村上さんが書くからこそ、「言葉に重みがあり、心に響く」と家族らもお気に入りだという。
書道のおかげか、記憶力も抜群で、会話する時もはきはきと自分の言葉をつむぐ。「皆さんに親切にしてもらって、毎日が楽しい。書道と笑うことが元気の秘けつ。これからも長く楽しみたい」と柔らかな表情で語った。






