整備計画案を作成へ  町議会一般質問で当局答弁 老朽化進む庁舎周辺公共施設

▲ 老朽化が進む生活改善センターや農林会館

 住田町議会12月定例会は、5日に開会した。初日は通告に基づく一般質問が行われ、荻原勝(無所属)、村上薫(同)、金野千津(同)の3議員が登壇。役場庁舎周辺にあり、老朽化が進む生活改善センターや農林会館といった公共施設の建て替えや改修について、当局は今後、町民らの意見も基に整備計画案を策定していく考えを示した。(清水辰彦、2面に一般質問の主なやり取り)

 

 役場周辺の公共施設の建て替えや利便性向上を取り上げたのは金野議員。公共施設のアクセシビリティ(利便性)に関して、平成6年に施行された高齢者や身体障害者にも利用しやすい、特定建築物の建築の促進に関する「ハートビル法」以前に整備された建物は、障害者や高齢者への配慮がなされていないことから、庁舎周辺の農林会館や生活改善センターなどの建て替えの検討状況について尋ねた。
 中央公民館図書室や議場なども入る生活改善センターは昭和46年に建設され、学童クラブなどでも使用している。
 一方の農林会館は同55年度に建設され、現在は一般社団法人未来かなえ機構事務局、町営ケーブルテレビ・住田テレビのスタジオがあり、加えて各種イベントでも活用されているが、両施設とも老朽化が進んでいる。
 町によると、庁舎周辺の施設整備は、平成24年3月に策定した役場庁舎建設基本計画に周辺施設の方向性を明記して検討を開始。その後、令和3年度までに地域デザイン会議での検討、役場課長等会議での情報共有と内容検討、議会全員協議会での議員説明会を実施して検討を進めてきたが、4年度以降は関係機関との調整に時間を要し、現時点で整備計画の策定には至っていない。
 当局は今後、中・長期的な財政負担状況を明確にして適切な整備時期を判断したうえで、人口減少による施設の利用率減少などの課題を解決しながら整備計画案の作成に取り組み、その後は議員や町民への説明と意見を聞く場を設けたいとした。
 ただ、農林会館は建設から43年、生活改善センターは52年が経過している。金野議員は、早々に案や方向性を決める必要があると指摘し、今後のスケジュールも質問。町では、施設に関係する組織・団体や管理運営している課と調整しながら整備計画案を作成し、スケジュールもその中で検討していきたいとした。
 今定例会の日程次の通り。
 ▽6日=本会議(一般質問)▽7日=休会▽8日=最終本会議(議案審議)