目標設定や総括に難しさ 第2期市まち・ひと・しごと創生総合戦略 人口減も「B評価」多く、議員から指摘も

▲ 市がまとめたまち・ひと・しごと創生総合戦略の進捗度評価には「B」が並ぶ

 大船渡市がまとめた、令和2~6年度を期間とする第2期「市まち・ひと・しごと創生総合戦略」。人口減少に歯止めをかけようと掲げた基本目標や施策などに対する成果総括を巡り、14日に開かれた市議会12月定例会では、基本目標に対して全て「B」(一部に進捗の遅れがみられる、当初見込みの7割前後)との評価を巡り、論戦が交わされた。人口減が進んだ中、当局側は指標以外での成果を加味する現状を示した一方、目標設定の難しさもにじませた。(佐藤 壮、2面に一般質問の主なやりとり)

 

 総合戦略に関しては、東堅市議員(新政同友会)が取り上げた。「若年層の人口流出抑制や人口流入促進、若い世代の就労・生活支援、移住・定住の促進を掲げ、人口をどうにか確保していきたいという基本的な視点を持って取り組んでいるはず。そこを念頭に置き、どれほどの成果かを考えた時に『まず、よし』としていいのか」と疑問を呈した。
 平成26年12月に国がまち・ひと・しごと創生総合戦略策定を受け、市は27年度に人口ビジョンを策定したほか、令和元年度までを期間とする第1期市まち・ひと・しごと創生総合戦略をまとめた。その後、復興需要収束や市内経済縮小に対応し、第1期成果を踏まえて令和2~6年度を期間とする第2期創生総合戦略を策定した。
 第1期、第2期の期間中、人口減少を克服するという目的下で▽しごと▽人の流れ▽子育て▽持続可能なまち──を柱とし、さまざまな施策やプロジェクトを展開。市は、柱に基づいた基本目標に対する進捗度評価は、重要業績評価指標(KPI)が当初見込みの7割前後となっている「B」としている。
 一方、9月末時点における住民基本台帳人口は3万2999人となり、3万3000人台を割り込んだ。国立社会保障・人口問題研究所(社人研)が平成30年に示した人口推計よりも早いペースで人口減少が進む。
 渕上清市長は「一定の成果が出ているが、歯止めをかけるまでには至っていない。一部には実績に乏しいものもあり、成果を見極めたうえで、総合計画の重点プロジェクト部門別計画への移行や一般事業化など、内容の見直しを進めながら一層の重点化を図る必要がある」と述べた。
 再質問の答弁で、阿部貴俊企画調整課長は「総合戦略の評価は個々の事業指標の中では『B』に及ばないものもあるが、個々の指標の積み上げのほかに、指標に表せない取り組みが多数ある。協働のまちづくりをはじめ地域づくりへの評価も必要で、全体のバランスをとりながら相対的に『B』としている」と語り、理解を求めた。
 市当局が関わる成果指標の総括に関しては、前日の一般質問でも話題に。先月閉店した大船渡ふるさと交流センター「三陸SUN」を巡り、当局はKPIの一つとして掲げていた商品売上額などの目標額には達していた状況を明かしながら「実際には、施設の安定した経営には至らなかった。改善、検討すべき点があった」との認識を示している。
 東議員は「評価と実態が合わなくなっているのでは」と追及。阿部課長は「主に、活動に対する評価がベースになっている。経営面や事業継続・発展への指標にはどうしても追いついていない。適切な指標設定は、かなり難しい。指標をクリアするために、通常の活動がままならないという危険性もある」と述べ、評価設定の困難さにも言及した。
 市は本年度、同戦略を改訂し、市デジタル田園都市国家構想総合戦略(仮称)をまとめる方針。基本目標は大きく変えずに市民サービスや行政、子育て、産業などの各分野でのデジタル化に加え、移住・定住の促進やふ