県コンクールで最高賞 ひころいちファーム(陸前高田)が受賞 看板商品の米粉スナック「ポリフリー」 食の安全・安心が高評価
令和5年12月27日付 7面

農作物の生産、加工、販売を手掛ける陸前高田市のひころいちファーム(村上一憲代表)は、県内で開発・製造された商品のコンクール「IWATE FOOD&CRAFT AWARD2023」(県、実行委主催)フード部門で最高賞のグランプリを受賞した。米粉を使ったスナック「ポリフリー」を出品し、「地場産品を使用した安全・安心な食を提供している」などと高評価を得た。(高橋 信)
コンクールは岩手を代表する特産品の開発を促進するため、県内に本支店、事業拠点などを持つ法人や組合などを対象に毎年実施。本年度はフード部門に40点、クラフト部門に18点の計58点が出品され、書類選考の一次審査、プレゼンテーションの二次審査を行い、両部門でそれぞれグランプリ、準グランプリ各1点、特別賞2点を決めた。
ポリフリーは主力商品「米粉パスタスナック」をリブランディングし、昨年3月から販売している。自家製の米を原料にしたスナックで、「アレルゲンフリー」「グルテンフリー」「化学調味料フリー」の〝三つのフリー〟が特徴。酒のつまみに最適であると同時に、子どもも安心して食べられる。
初めは「野菜ブイヨン味」など3種類を打ち出し、今年8月に「赤しそ梅味」「オニオン味」を加え、現在展開しているのは計5種類。スナックの原材料だけでなく、味付けに使う材料も地元産にこだわっている。
市ふるさと納税の返礼品として扱われているほか、首都圏の高級スーパーなどにも卸しており、販売数量は累計10万個を超えた。コンクールの表彰式は今月上旬に盛岡市で行われ、同社自慢の商品に新たな称号がついた。
ひころいちファームは、平成22年に開業。気仙両市で米や野菜の生産に加え、加工・販売を行う6次産業化に取り組んでいる。
村上代表は「ポリフリーは1年ほどかけて開発に至り、苦労して生み出した。商品の価値や特徴を評価していただいたのは大変うれしい。積極的にPRし、安全・安心な商品を通じて気仙の農業の素晴らしさも伝えたい」と意気込む。
このほかコンクールでは、気仙3市町からロッツ㈱CACAObroma(陸前高田市)がフード部門の特別賞を受賞した。