4年ぶりにアメリカへ 3人がサンディエゴ訪問 中学生海外派遣事業で(別写真あり)

▲ 出発式に臨んだ生徒たち

 住田町による令和5年度中学生海外派遣事業出発式は9日朝、町役場で開かれた。新型コロナウイルスの影響で令和2年度、3年度は派遣を見送り、昨年度は派遣先を国内としたため、海外訪問は4年ぶりとなる。海外派遣に参加する中学生3人は異文化体験や積極的なコミュニケーションなどに意欲をみせ、成長を誓い〝渡米〟した。(清水辰彦)

 

 町独自の中学生海外派遣事業は、町内の中学生に海外での交流や異文化体験などの研修機会を与え、グローバルな視野を持った国際性豊かな人材を育成しようと、平成26年度から実施。主催は町教育委員会で、実行委(委員長・松高正俊教育長)が実施主体となっている。
 例年は米国カリフォルニア州のサンディエゴ市へと生徒を派遣していたが、新型コロナウイルスの影響で令和2年度、3年度は派遣を見送り、4年度は新型ウイルスの影響を考慮して、福島県天栄村にある宿泊施設兼国際研修センター「ブリティッシュヒルズ」を訪問した。
 本年度は4年ぶりにサンディエゴを訪問する。2年生を対象に募集し、在籍する中学校長の推薦をもとに実行委が選考。世田米からは駒林希さん、有住からは遠藤瞳海さんと水野星羅さんが選ばれた。
 昨年9月には結団式が開かれ、生徒たちが英語力向上、異文化体験を通した自身の成長へと意欲をみせた。
 出発式には町や教育委員会、派遣生徒の保護者ら約10人余りが出席。松高教育長は「期待と不安でいっぱいだと思うが、積極的にいろんな活動をして、自分の力を増やして帰ってきてほしい。ホームステイ先の家族ともたくさん交流を」とあいさつ。神田謙一町長は「自由に、自分の考えの中で行動し、いろんなことを吸収してきてほしい。住田のいいところをPRして、サンディエゴのいいところを学んで」と激励した。
 引率する町教委国際教育主事の美野マークさんは「生徒たちはきょうのために練習してきたので、きっとホストファミリーと素晴らしい時間を過ごしてくれると思う」と期待した。
 駒林さんは「いろんな人とコミュニケーションをとり、向こうでの生活を楽しみたい」と笑顔で出発。遠藤さんは「住田の代表としての自覚を持ち、異文化や言葉などに触れて自分の経験にしたい」と、水野さんは「不安と緊張はあるが、アメリカのさまざまなことを学んで、全力で楽しんできたい」とそれぞれ期待を胸にアメリカへ向かった。
 派遣期間は17日(水)までの9日間。現地到着後は市内観光を行い、翌日からは現地学校の日本語クラスへの参加、ホームステイ先でのホストファミリーとの交流などが予定されている。