「地元で生活」15・2% 前年比で7・5㌽減 二十歳のつどい対象者に調査

▲ 二十歳のつどい記念行事で行われた出席者へのインタビュー

 陸前高田市は、7日に同市で開かれた「二十歳のつどい」対象者向けに実施したアンケート結果をまとめた。同市での生活を考えている人の割合は15・2%と、前年の調査(22・7%)から7・5㌽減と大幅に落ち込んだ一方、仕事の環境が整うなど条件付きの希望者を含めると44・7%となり、前年比2・0㌽減となった。「10年後、同市がどのようなまちになってほしいか」の問いには、「趣味や娯楽、スポーツ施設などが充実し、心身ともに健やかに暮らすことができる」を求める声が最も多かった。

 アンケートの対象は男性91人、女性99人の計190人。141人が回答し、回収率は74・2%だった。
 現在の立場は学生が110人、社会人が31人。居住地は、多い順に「東北地方(岩手県外)」52人(36・8%)、「その他」33人(23・4%)、「陸前高田市内」28人(19・9%)、「岩手県内(陸前高田市外)」28人(19・9%)だった。
 「同市で生活することについて将来的な考えは」の問い(132人回答)では、「未定」の47人(35・6%)が最多で、前年比2・3㌽増。以下、「希望する職業に就けるなど条件が整えば、同市で生活することを考えたい」が39人(29・5%)で同5・5㌽増、「同市以外で生活することを前提にしている」が26人(19・7%)で同0・3㌽減、「同市で生活し続ける、あるいは戻ることを前提にしている」が20人(15・2%)で同7・5㌽減だった。
 「同市の魅力は何か」の問い(複数回答可)には、「自然環境」が最多の83人。このほか「無回答」51人、「地域の人柄」39人、「観光資源」8人、「スポーツや文化活動」「魅力なし」各4人、「その他」1人の順だった。
 「10年後どのようなまちになってほしいか」(複数回答可)については、「趣味や娯楽、スポーツ施設などが充実し、心身ともに健やかに暮らすことができる」の69人が最多となった。
 次いで多かったのが「住宅・道路・公共交通などが整備され、便利で快適に暮らせる」の68人。以下、「教育・子育て環境が充実し、子どもがのびのびと育つことができる」63人、「豊かな自然と美しい環境が守られている」58人などとなった。
 まちづくりに関して要望や意見を聞く自由記載欄では、「若者が集まるまちになってほしい」「移住しやすいまちになってほしい」「震災前よりも良いまちになってほしい」「公共交通機関が充実したまちになってほしい」などという声が寄せられた。
 二十歳のつどいに出席した秋田県立大2年の男性(19)=高田町出身=は「将来は陸前高田に戻って働きたいと思っている。豊かな自然が一番の魅力だと思う」と話した。
 つどいは7日、高田町の奇跡の一本松ホールで開かれ、150人が出席した。市は若者の考えを知る機会にしようと、同行事に合わせて毎年アンケートを実施している。