「感謝込めながら対応を」 市の能登半島地震被災地支援策 代理寄付受付や居住・学習環境提供など

 大船渡市は、1日に発生した能登半島地震被災地への支援策をまとめ、11日の記者会見で示した。13年前の東日本大震災時に支援を受けた石川県輪島市と七尾市に見舞金を送るほか、両市を対象にふるさと納税の代理寄付を受け付ける。被災者の居住環境として災害公営住宅を確保し、被災した児童・生徒の受け入れにも対応。渕上清市長は「震災で受けた支援に感謝の意を表する意味でも、適時適切に行いたい」と話す。
 市の見舞金は輪島市に200万円、七尾市に100万円を予定。送付時期は3月上旬を見込む。
 13年前の震災時に、両市から同規模の見舞金を受けた。輪島市とは、客船寄港でのつながりがあるという。これとは別に、大船渡市内の企業から輪島市への災害見舞金として寄付を受けた100万円も送金する。
 ふるさと納税による災害支援(寄付金)の代理受け付けは、両市に寄せられた寄付金に対する受領証明書の発行業務を代行。寄付金を速やかに届けるとともに、被災した両市の事務負担軽減につながり、迅速な支援物資手配や避難所運営といった災害復旧・復興を後押しする。
 「ふるさとチョイス災害支援」の特設ページからの寄付で、県内自治体では初の取り組みという。クレジットカード決済による受け付けで、1回の申し込みは2000円以上となる。
 両市にかかわらず、被災者の受け入れに向け、居住環境として市の災害公営住宅を10戸程度用意し、家賃減免も設ける。
 また、小中学校では、教職員の異動などを行わない形で小学生70人、中学生30人の受け入れが可能。受け入れに際しては、教科書の無償供与や給食費等の就学費用の一部を援助する。
 居住環境の提供は、他自治体でも対応が広がっている。佐藤雅俊総務部長は「被災地支援の取り組みはSNSなどで発信するが、現地で周知が進まないことも考えられる。地域住民から親族や知人、関係者に『大船渡市はこういう受け入れをしている。来ませんか』という声がけがされることを期待している。SNSで知った方の申し出に関しても、希望に添った形で進めたい」と話す。
 支援物資は、現段階でブルーシートや水等の提供が可能だが、品目や数量、配送方法、被災地などのニーズを把握しながら検討。職員派遣は全国市長会などの動向を注視しながら対応する。市役所本庁舎などでは日本赤十字社の義援金受付開始に合わせ、募金箱を設置している。
 渕上市長は「震災時を思い起こせば、私たちも避難所生活が短くなるよう動いたが、応急仮設住宅の建設や生活再建には時間がかかった。同様のケースが考えられる中、いくらかでも安心・安全に過ごせる生活の場を提供したい。短期間の選択でもかまわない。厳しい環境の避難所から少しでも安らげる場所ということで、選択肢の一つに入れば」と語る。