約3億円の消費促す 換金率は 99・6% プレミアム券最終実績 陸前高田商工会

▲ 昨年7月に行われたプレミアム商品券の販売会。最終の換金率は99・6%に達した

 陸前高田市の陸前高田商工会(伊東孝会長)は、本年度プレミアム商品券の最終的な換金実績をまとめた。使用期間は昨年7月下旬~今年1月中旬で、換金総額は2億9959万円。販売総数に占める割合(換金率)は99・6%だった。
 商品券は市からの補助を受けて発行。1セット7500円分(500円券15枚入り)を5000円で販売し、スーパーマーケットやドラッグストアなどの大型店でも使用できる券(赤色・9枚)と、中小商店専用券(青色・6枚)を1セットとした。
 商工会によると、販売総数は500円券60万1365枚(4万91セット)。事業者から受け付けた商品券の換金枚数は59万9170枚だった。
 換金した商品券のうち、大型店で使われたのは27万7695枚で、全体の46・3%。一方、中小商店は32万1475枚で、53・7%と半分を超えた。
 商工会は、新型コロナウイルス禍で減退する購買意欲を高めようと、令和2年度から毎年、プレミアム率50%の商品券を発行している。過去の実績は3年度が換金額1億2717万円、換金率99・7%、4年度が同1億3425万円、同99・5%だった。
 4年度まではコロナ禍の影響を受ける中小規模の市内事業者への支援を主目的としていたため、大型店を取扱店の対象外としてきた。
 本年度は不安定な国際情勢や円安を背景としたエネルギー価格、食料品などの価格高騰を踏まえ、市民の家計負担軽減につなげようと、初めて大型店でも使えるようにした。大型店でも使える商品券の色を赤に、中小店舗専用の商品券を青にして区別しやすいようにした。
 商工会の若生剛副主幹は「本年度は一部商品券を大型店でも使用できるようにしたことで、積極的に活用してもらったと受け止めている。物価高騰の影響が長期化しており、その生活の一助となればいい。事業者に対しては商品券事業に限らず、事業継続に向けた相談対応などに当たっていきたい」と話した。