ふるさと納税PRに一役 名刺裏面にQRコード 職員個々が〝営業マン〟に 寄付件数 前年度を上回る
令和6年2月10日付 7面

住田町では、同町のふるさと納税をPRしようと、職員の名刺に納税サイトのQRコードを掲載して使用する取り組みを進めている。名刺の効果もあってか寄付件数は今月6日現在で昨年度累計を上回っている。町は名刺も活用しながら、ふるさと納税のさらなるPRを図っていく。
ふるさと納税は、出身地など特定の自治体に寄付できる制度。
町では、町の花・アツモリソウ苗や滝観洞の入洞券、地元食材を生かしたセット、木工製品などを取りそろえて住田らしさをPR。
令和3年度にはふるさと納税サイトへの出店を拡大し、「ふるさとチョイス」「さとふる」「楽天ふるさと納税」、JR東日本のECサイト「JREMALL」の四つのサイトで広く住田を発信している。
また、3年度までは寄付額の最低額を1万円に設定していたが、4年度から3000円からに改め、町内農家が生産した梅酒、同町のSUMITAチェーンソーアート杣遊会が制作した作品などを返礼品に加えて種類も増やした。コロナ禍を受けた巣ごもり需要も背景に、寄付件数は増加傾向にある。
名刺裏面へのQRコード掲載は、担当課職員だけでなく、全職員でふるさと納税のさらなるPRを図ろうと開始。利用の多い「ふるさとチョイス」「楽天ふるさと納税」「JREMALL」の3サイトのQRコードを印刷し、出張や各種商談会の場などで活用することで、県内にとどまらず広く住田を発信している。
本年度のふるさと納税の実績(6日現在)は、大口の寄付が減ったために金額は2145万円で前年度を111万円下回っているが、件数は1304件ですでに前年度を232件上回っている。
取り組み開始から約1年。QRコードを掲載している職員はまだ多くはないが、地道な取り組みの成果が寄付件数に表れてきている。
町農政課商工観光係の吉田啓人主事は「名刺を活用しながら、住田をPRしていきたい」と話している。(清水辰彦)