母校の歴史 伝えたい 統合控える有住中 生徒が校内に「記念館」開設(別写真あり)

▲ 校内の一室に記念館を設けている有住中

 住田町の有住中学校(村松正博校長、生徒37人)内にこのほど、「有住中学校記念館」が設けられた。同校は本年度末で閉校し、令和6年度に世田米中と新設統合することから、母校の歴史を伝えようと生徒が記念館開設を企画した。校内の一角に学校行事や部活動の写真などを展示しており、3月21日(木)まで一般にも開放。多くの来校を呼びかけている。
 世田米、有住両中学校は、3月末をもってそれぞれの歴史に幕を下ろし、4月に新設統合して「住田中学校」となる。
 このうち、有住中学校は昭和46年4月、下有住、上有住、五葉の3中学校が統合して開校し、47年に現在地に新校舎が完成。開校以来、2300人を超える卒業生を送り出してきた。
 記念館開設は、「閉校後も地域の人たちに有住中のことを覚えていてもらいたい」と、3年生たちが企画し、町独自教科「地域創造学」の一環で取り組んできた。
 校内の一室を使い、平成11年度から本年度までの運動会や部活動、他校との交流、修学旅行の写真合わせて約100点を掲示。このほか、昭和54年から現在に至るまでの生徒会議事録、数々の功績を残してきた伝統ある陸上部のユニホーム、「有中ソーラン」の際にまとう法被などが展示されている。
 昨年夏ごろに計画を立て、3年生14人のうち6人が記念館設置グループとなって写真の選定や議事録の収集などを行い、今年に入ってから掲示が完了した。
 グループのリーダーを務めた佐々木きらりさんは「スペースも限られた中で何を置けば一番地域の人に親しんでもらえるか、展示物の取捨選択が大変だった。多くの人に見に来てもらい、地域の方々の思い出に深く残ってほしい」と話している。
 世田米、有住両校の閉校式は3月20日(水・祝)に開かれる予定で、記念館は閉校式翌日まで一般公開する。
 公開は平日の午前8時30分から午後4時30分ごろまでで、見学希望者は事前に有住中(℡48・2020)に連絡を。