喜ばれる味をこれからも 人気ケーキ店 新天地へ 「パティスリートゥルモンド」 盛町から猪川町に店舗移転

▲ 温かな雰囲気の店内ではカットケーキなどを販売

 オリジナルオーダーケーキなどで人気を集める洋菓子店「パティスリー・トゥルモンド」(大津恵美子店主)はこのほど、大船渡市盛町字木町の商店街通りから、猪川町字前田の前田公園付近に店舗を移転した。主力のオーダーケーキをはじめ、カットケーキや焼き菓子などを引き続き提供しており、大津店主(39)は「当初から変わらず、お客さまに喜んでいただけるケーキを作り続けたい」と新店舗を切り盛りする。(新沼麻波)

 

猪川町に移転したパティスリー・トゥルモンド

 大津店主は猪川町出身。高校卒業後に専門学校へ進んで菓子職人の技と知識を学び、東京都内の洋菓子店で10年間腕を磨いたのち、平成26年に大船渡市へUターンして同店を創業した。
 店名のトゥルモンドは、フランス語で「みんなの」の意。「見て楽しく、食べておいしい」というコンセプトの通り、似顔絵などを参考に作るオーダーケーキが目玉商品で、家族の誕生日に合わせて注文するリピーターも多い。
 今回の移転オープンは、岩手銀行と日本政策金融公庫一関支店の融資を受けて実現したもの。クリスマスケーキの販売対応を終えた昨年12月25日に盛町での営業を終了し、年末年始を猪川町の新店舗への引っ越し作業に充て、先月中旬から段階的に営業をスタートさせた。
 新店舗への移転に伴い、数台分の駐車場が新たに確保され、今まで以上にゆったりとした気持ちで商品を選ぶことが可能に。また、旧店舗にあった喫茶スペースをなくし、テイクアウト専門の営業形態となった。
 オーダーケーキはこれまで通り続けるほか、旬のフルーツを楽しめるカットケーキや焼き菓子の種類も増やしていきたい考え。併せて、「フラン」という種類のタルトを焼きたてで提供したいという構想を描いている。
 大津店主は「ケーキは食べて元気になる、頑張ろうと思える食べ物だと思うので、とにかく喜んでもらえるケーキを作り続ける。物価高騰など大変なところもあるし、お客さまと直接やり取りするからこそ簡単に値上げはできないが、『食べたい』と言ってくれる方がいる限りは頑張りたい」と前を見据える。
 同店は現在、不定期営業となっており、FacebookやInstagramといったSNSで1カ月分の営業予定を告知している。営業時間は午前11時~午後5時。
 問い合わせは、同店(℡22・7800)へ。