北限のゆず研究会が「楽しむ会」で魅力PR 体験や販売コーナー多彩に(別写真あり)

▲ 搾汁体験を楽しむ子どもたち

 陸前高田市の北限のゆず研究会(佐々木隆志会長)は24日、米崎町の陸前高田グローバルキャンパスで「北限のゆずを楽しむ会」を開いた。本年度、過去最多となる12㌧が収穫された同市特産の北限のゆず。同日はユズに親しむ体験や加工品の販売ブースなどが設けられ、参加者が魅力に触れながら、さらなる収量増へ思いを一つにした。
 会場ではユズの搾汁やユズの種から搾油したオイルを使ったハンドマッサージの体験コーナーが開設され、幅広い世代が楽しんだ。焼き菓子やジュース、調味料などユズを使った加工品も販売され、人気を集めた。
 またユズの歴史や園地調査を実施した大学生、研究会メンバーによる報告もあった。園地調査結果を説明した佐々木会長は「収量をもっと増やさねばならない。現在、初心者でも取り組めるよう栽培マニュアルの冊子を作成中で、生産拡大に役立てたい」と展望を述べた。
 気仙産のユズは生産地の北限とされ、200年以上前から栽培されている。
 研究会は陸前高田市内の農家や障害者支援施設などで構成。県内外の物産イベント出店などを通じてPRに取り組み、毎年、楽しむ会を開催している。年間収量は30㌧を目標に掲げ、苗木の植樹、園地拡大にも励んでいる。
 生産者の村上武也さん(81)=広田町=は「北限のゆずは年々認知度が上がっているように感じる。きょうのイベントはPRにつながるし、良かった。もっと生産を頑張り、貢献したい」と意欲を語った。
 研究会の会員で、採れたてランド高田松原店長の船本恵子さん(50)は「関連の商品がもっと増え、地域の人たちが北限のゆずを目にする機会が増えれば、まちがさらに活気づく。そのためにも収量がさらに伸びればいい」と見据えた。