広田湾産の魅力発信 外食大手ワタミ㈱ 居酒屋215店舗で提供

▲ ミライザカで提供している広田湾産ワカメを使ったサラダ(ワタミ㈱提供)

 外食チェーン大手のワタミ㈱(本社・東京都、渡邉美樹代表取締役会長兼社長)は、自社が展開する居酒屋215店舗で、陸前高田市の広田湾産ワカメを使ったメニューを販売している。同社と広田湾漁協が締結した包括連携協定に基づく第1弾の商品。主力4業態の居酒屋で計8品のメニューを楽しむことができ、漁協側にとっては「広田湾産」の名を全国にPRする好機となりそうだ。(高橋 信)

 

第1弾はワカメメニュー

 

 広田湾産ワカメのメニューを取り扱っているのは、ワタミ運営の「ミライザカ」が2品、「鳥メロ」が3品、「炭旬」が2品、「和民のこだわりのれん街」が1品。いずれも今月中旬に提供を開始した。
 このうち、和民のこだわりのれん街が打ち出したのは、「広田湾産わかめとどっさりあさりの酒蒸し」(税込み768円)。季節を問わず通年販売している。同のれん街は焼き肉やすしなどワタミグループの七つの専門店の味を楽しめる新たな居酒屋ブランドで、昨年10月、1号店が大井町駅前(東京都品川区)にオープンした。
 主力のミライザカをはじめ、残る3業態における7品は春の期間限定メニュー。提供は5月下旬までとなっている。今後は広田湾産のカキ、エゾイシカゲガイ、ホタテなどを使用した商品を販売していく。
 ワタミは東日本大震災後、陸前高田市の経済活性化や雇用促進など被災地支援を展開。令和3年4月には、津波で被災した気仙町今泉北地区に「命と循環」をテーマにした体験型の農業テーマパーク「ワタミオーガニックランド」を開業した。
 昨年11月には、広田湾漁協と「水産資源の有効活用に関する包括連携協定」を締結。地域活性化や海産物の販売拡大などに向け、連携した取り組みを展開していく。
 ワタミの仕入れ担当者は「ワカメを使用した商品を販売し、より多くのお客さまに広田湾産の海産物を知っていただく機会としたい。今後はほかの海産物を使った商品も販売し、広田湾産の魅力を届けていきたい」と話していた。