2024大船渡市議選/前哨戦〝無風〟で終盤へ 告示まで残り10日 出馬予定20人のまま定数超えず

 任期満了に伴う大船渡市議会議員選挙(定数20)は、14日(日)の告示まで残り10日となった。これまでに出馬を表明しているのは、現職16人、新人4人の計20人。候補予定者数が定数を上回らず、前哨戦は〝無風〟のまま推移している。いまだ流動的な要素を残すものの、「無投票で終わるのでは」との見方も広がる。(佐藤 壮)

 

 5月8日(水)の任期満了に伴う市議選は、「4月14日告示、同21日(日)投票」の日程で実施。昭和27年の市制施行から数えると通算19回目となる。過去の市議選は無投票に終わったことがなく、各市議は激しい選挙を戦い抜いて議席を獲得してきた。
 今選挙を巡っては、現職20人のうち、東堅市氏(77)=無所属・三陸町吉浜、2期=と、紀室若男氏(72)=同・末崎町、4期、平山仁氏(55)=同・盛町、5期=が勇退を表明。さらに、金子正勝氏(49)=同・大船渡町、2期=も不出馬を決めた。
 先月19日の立候補予定者説明会には、22陣営が出席。このうち、20人がすでに出馬意思を示している。
 態度を明らかにしていない立根町の70代男性は「書類などの準備が進むかどうかで決めたい」、三陸町越喜来の50代男性は「難しい」と話す。
 市選管によると、3日午前の段階で、新たに出馬を見据えた資料入手などの問い合わせはないという。5日(金)には、市役所で立候補予定者を対象とした事前審査が予定されている。
 4年前の前回選は、現職14人、元職2人、新人5人の計21人が立候補。事前審査の段階では20人だったが、その後、1人が名乗りを上げた。
 今回も、選挙になるかどうかの関心が先行した状態で、前哨戦終盤を迎えた。候補予定者の後援会からは「今回はもう出ないのではないか」「選挙になるかどうか分からず、引き締まらない」といった声が聞かれる。
 一方、市民の間では「市議会に緊張感がなくなる」と、新たな起意表明への期待も根強い。告示直前まで、予断を許さない状況が続く。
 3月1日現在の有権者数は、2万8764人(男1万3687人、女1万5077人)。令和2年の前回投票日に比べ、2180人少ない。
 地区(住所)別の立候補表明者(五十音順)は次の通り(数字は年齢、丸数字は当選回数)。
 【盛】
三 浦   隆 64 無現⑥
渡 辺   徹 53 無現①
 【大船渡】
遠 藤   章 71 無新
岡 澤   駿 33 無新
小 松 龍 一 70 無現③
佐 藤 優 子 49 無現①
 【末崎】
滝 田 松 男 76 共現⑤
宮 﨑 和 貴 50 無現①
 【赤崎】
熊 谷 昭 浩 63 国現⑤
森     亨 54 無現②
 【猪川】
今 野 善 信 72 無現③
森     操 68 公現④
 【立根】
菅 原   実 70 無現①
山 本 和 義 64 共現③
 【日頃市】
猪 股 明 廣 66 無新
船 野   章 72 無現⑤
 【三陸町綾里】
伊 藤 力 也 63 無現④
西 風 雅 史 64 無現①
 【三陸町越喜来】
船 砥 英 久 62 無現③
 【三陸町吉浜】
小 松 則 也 65 無新