「少年少女合唱団」誕生 児童・生徒13人が団員に 市芸文協創立50周年記念事業 〝歌好きの仲間〟集い結成式(別写真あり)
令和6年4月9日付 7面

大船渡市芸術文化協会(千田尚順会長)は7日、同協会創立50周年記念事業の一環として、市内の小中学生からなる「大船渡少年少女合唱団」を設立した。同日は盛町のカメリアホールで結成式が挙行され、団員となった児童・生徒やその保護者、市芸文協関係者ら合わせて約40人が出席。〝歌好きの仲間たち〟が集い、合唱団が誕生した喜びを共有するとともに、13人の団員たちの今後の活躍に期待を寄せた。(新沼麻波)
令和7年度に創立50周年を迎える同協会では、記念式典や芸術鑑賞といった四つの記念事業を企画。合唱団設立もこの一つで、児童・生徒の健全育成と、大船渡の地域活性化を図ることを目的に、〝合唱のまち〟実現への第一歩として団員を募集した。
小学3年生から中学1年生まで、合わせて13人の児童・生徒が呼びかけに応じ、団員として加入。このうち12人が結成式に出席し、緊張しつつもりりしい表情でステージに並んだ。
あいさつした千田会長(79)は、「歌うことが好きな13人の仲間の合唱団ができた。皆さんの歌声は、大船渡市、気仙の空に響き渡り、多くの市民の心を癒やし、元気を取り戻す大きなエネルギーとなる」などと呼びかけ、「皆さんを誇りに思う」と団員たちを激励。保護者に対しても、「この合唱団は必ず、大船渡市の新しい顔になり、爽やかな合唱文化を築いてくれる」と期待を語った。
来賓の小松伸也教育長によるあいさつ、役員紹介のあと、呼名された団員たちが1人ずつ自己紹介。合唱団に入って頑張りたいことや、入団した理由などを堂々と発表した。
最後に出席者全員で『ふるさと』を合唱。式終了後には、合唱団の指導者を務める千葉賀子さん(77)が今後の方針について説明し、▽音色をそろえる▽声の響きづくり▽言葉を伝える──という三つの合唱づくりのポイントを分かりやすく解説した。
歌が好きで団員になったという平山明日美さん(9)=大船渡小4年=は、「学校が違う人とも友達になりたい。言葉を伝えることを頑張って歌いたい」と決意。千葉さんは、「気負わず楽しく歌う喜びを感じながら練習できる環境づくりが大切。『合唱は楽しいんだ』ということを実感できるようにしたい。子どもたちも期待して入団したと思うので、その期待に応えられれば」と笑顔で語った。
千田会長は「(少年少女合唱団の設立は)長い間の夢だったので、多くの協力でようやく実現したという思いが最初にある。合唱の輪が大きくなって、気仙の外にも出て発表会に参加するような合唱団になれば。他の合唱団との交流の場もつくりたいし、子どもたちにも夢を持って活動してほしい」と、今後の活躍に期待を寄せていた。
合唱団は当面、月2回のペースで日曜日に練習日を設ける。今後は月3回に増やしていき、発表会への参加を控えている場合などは毎週活動することもある。練習場所は、盛町のリアスホールかカメリアホール。
初回の練習は、4月14日(日)午前10時からリアスホールで実施。来年7月に開催される50周年記念式典での合唱発表を当面の目標とし、それ以外にも発表会への参加を模索する。
今後も団員の募集は続けることにしており、入団申し込みは千葉さん(℡27・2269、090・7075・1775)が受け付ける。活動費は1カ月当たり1500円。問い合わせも千葉さんへ。