3万円交付 本年度も実施 市の交流促進事業 武雄市(佐賀)宿泊の市民対象

▲ 観光名所などを紹介している武雄市観光協会のホームページ

 陸前高田市は、佐賀県武雄市内で宿泊を伴う旅行をした陸前高田市民に一律3万円を配る交流促進事業を本年度も実施する。昨年度創設し、運用2年目となる制度。友好都市関係にある両市の市民間の交流が目的で、申請を受け付けている。
 交付は市民1人につき1回限り。武雄市内の宿泊施設に少なくとも1泊するのが条件で、使途は問わない。
 家族などの団体でも人数不問で申請できる。事業費は120万円で、上限に達し次第、受け付けを締め切る。
 事前に申請し、旅行後、▽宿泊料の領収証など宿泊を証明する書類▽宿泊施設で交付対象者全員が写った写真──などを提出すれば交付される。
 武雄市は東日本大震災発生から2カ月後の平成23年5月、陸前高田市への支援を開始。市民有志によるがれき撤去などには100人近いボランティアが参加した。
 24年4月〜27年3月に応援職員3人を陸前高田市に派遣し、24年以降は、両市で開かれる物産イベントに互いに出店するなど親交を深めてきた。
 陸前高田市側は、大雨被害に遭った令和元年と3年にそれぞれ職員延べ10人を派遣。罹災証明書の交付に必要な被災家屋調査の補助業務などに当たった。
 交流連携協定は3年3月に締結。災害時の相互応援に加え、経済交流の連携を柱に据えており、昨年度、3万円の交付制度を新設した。武雄市も同じ仕組みの制度を設けており、相互に行き来を促す狙いがある。
 市によると、5年度の交付実績は17件(38人)で、金額は計114万円だった。申請は市役所4階観光交流課窓口で受け付けている。
 市地域振興部の村上知幸次長は「市民レベルの相互交流につながる機会となるよう利用してほしい」と呼びかけている。
 問い合わせは、同課(℡54・2111内線413)へ。