2024大船渡市議選/きょう告示 1日限りの舌戦か 現職16人、新人4人出馬の構え

▲ 立候補の届け出を受け付ける市役所地階大会議室

 任期満了に伴う大船渡市議会議員選挙(定数20)は、きょう14日に告示される。予想される立候補者は現職16人、新人4人の計20人。昭和27年の市制施行以来初となる無投票が濃厚だ。体制を整えてきた陣営は、立候補の手続きを済ませた後、各地を巡り、支持を訴える。立候補者が20人以下で終われば、舌戦は1日限りとなる。(佐藤 壮)

 

 立候補の届け出は、14日午前8時30分~午後5時に、市選挙管理委員会(市役所地階会議室)で受け付ける。開始前に到着した立候補者については、抽選で受け付け順を決定。受付開始時間経過後は、会場到着順に届け出となる。
 書類審査に続き、街頭演説用標旗、腕章など選挙の〝七つ道具〟と、明るい選挙のシンボル「白バラ」を交付。新型コロナウイルスの感染拡大に伴う緊急事態宣言下で行われた4年前とは異なり、感染防止対策を求める文書は配布しないという。
 手続きが終了した陣営から選挙活動がスタートし、午前9時頃から各立候補者の事務所前などで第一声が響く見込み。その後、市内各地に選挙カーが繰り出し、支持を求める。市は立候補者数が確定次第、ホームページで示すことにしている。
 多くの陣営では13日の段階で、候補者名の部分には幕をかけた状態で看板を設置。同じく遊説用の車両も並び、7日間を見据えた選挙戦への準備が整いつつある。
 ポスター掲示板は、市内190カ所の設置がすでに終了。届け出順確定直後から各陣営による張り出しが行われ、顔写真や訴えが並ぶ。
 市選管によると、立候補に関する資料を配付したのは、先月19日の説明会に参加した22陣営のみ。出馬予定以外の2人は、すでに不出馬を明言している。14日も、立候補の届け出に必要な供託金手続きを盛岡地方法務局水沢支局で取り扱うことにしているが、市選管には13日午後4時までに新たな資料請求などの申し出はなかった。
 立候補者が定数を上回れば、15日(月)~20日(土)に期日前投票・不在者投票も実施。投票所の入場券は、各世帯に15日以降に届くよう手続きを進めている。
 期日前投票は市役所本庁は午前8時30分~午後8時、三陸支所と綾里と吉浜の両地域振興出張所は午前8時30分~午後5時15分となっている。
 21日の投票日は市内40カ所に投票所を設け、午前7時~午後7時に受け付ける。開票は同日午後8時15分から、盛町のリアスホールで行う。
 今市議選は昭和27年の市制施行から数えると通算19回目で、平成13年の三陸町との合併後は6回目。東日本大震災発生以降は4回目となる。
 各候補予定者は、地域や住民に身近な存在として、前哨戦となる告示前の後援会活動では地道に支持固めを進めた。一方、出馬予定者が定数を上回らない状況が続いた中、競争選挙になるかどうかの関心が先行し、盛り上がりに欠けた。
 震災復旧・復興事業の収束とともにコロナ禍となり、地域経済や住民生活、地域振興策など多方面で苦境が続く。さらには、人口減少や少子高齢化、主力魚種の不漁など課題が山積。次任期の議員は、渕上市政に対してどのような姿勢で向き合うかも問われる。
 13日現在の有権者数は、2万8686人(男1万3649人、女1万5037人)。令和2年の前回投票日に比べ、2258人少ない。立候補予定者は次の通り。