「滝流しそば」も復活 滝観洞観光センター 新施設きょうオープン

▲ 滝観洞の名物「滝流しそば」も新施設で復活する

 住田町上有住の滝観洞観光センターが27日、リニューアルオープンを迎える。同日は落成式典、滝観洞の安全祈願祭も挙行し、新築工事に伴って営業を休止していた滝観洞名物「滝流しそば」も復活する。5月3日(金・祝)から3日間は恒例イベントの「滝に鯉(恋)まつり」も開催。住田の〝北の玄関口〟としてのにぎわい創出に期待がかかる。
 滝観洞は全長3635㍍、高低差115㍍におよぶ国内屈指の鍾乳洞で、洞部にはライトアップされた鍾乳石が輝き、ダイナミックな造形の岩肌や地下水などによる神秘的な光景が続く。洞口から約880㍍地点には高さ約60㍍に及ぶドーム型の空間があり、その天井部の裂け目から落差29㍍の「天の岩戸の滝」が注ぐ。
 昭和41年に洞窟開きが行われて以来、名物「滝流しそば」などを提供する滝観洞観光センターとともに、町が誇る観光資源として広く親しまれてきた。
 町では、滝観洞やその周辺の魅力的な環境づくりを通じて持続的な観光振興を実現することを目的として、令和2年度に老朽化した関連施設の再整備計画案を作成。ハード・ソフト両面で段階的に整備を図っていくこととし、3年度に新施設の基本設計・実施設計が行われ、4年度に旧受付棟の解体が完了。昨年、新施設の工事が着工し、今年3月に引き渡しされた。
 新施設は地場産の木材を積極的に使用し、2階建ての施設の1階には物販スペースや受付カウンターなど、2階には食堂や滝観洞の名物「滝流しそば」の体験スペース、テラスを整備。トイレは男・女に加え、オールジェンダー用も設けられている。
 滝観洞名物の「滝流しそば」は、「天の岩戸の滝」を模して50年以上前に始まった。長いパイプから流れてくるそばを味わうもので、大型連休を中心に、県内外からの観光客に親しまれてきた。新施設の体験スペースは心地よさを感じる半屋外の軒下空間に生まれ変わり、開放的な雰囲気のもとでそばを味わうことができる。
 5月3日からの滝に鯉(恋)まつりでは、「滝流しそば」の大食い大会のほか、五葉山火縄銃鉄砲隊の演武など多彩な催しで歓迎する。現在、大食い大会の参加者を募集中。大人の部、子供の部を各1回行い、制限時間内に食べた量を競う。定員は各部先着10人。申し込みはホームページの「問い合わせ」や電話(48・2756)で。(清水辰彦)