大型イベントめじろ押し きょうからGW 式年大祭や落成記念行事も 気仙

 きょう27日から、ゴールデンウイーク(GW)に入る。新型コロナウイルスの5類移行から1年近くが経過し、県内外からの観光客らを迎える定番イベントや式年大祭、新たな施設を生かした行事がめじろ押し。屋外の行事が多いだけに、気になるのは天気だが、5月3日(金・祝)までの週間天気予報では、晴れやくもりの日が多く、まずまずの行楽日和が続きそうだ。


 今年のGWは、前半の4月中は27日から3連休、5月3日からの後半に4連休がある。気仙では前後半それぞれにイベントが集中している。
 昨年も新型ウイルス対策の行動制限はなかった一方、医療機関などが全感染者を届け出ねばならない「2類感染症」の指定下にあり、感染者には入院の措置や勧告、外出自粛が要請された。今年は5類移行後初のGWとなり、多くの観光客や帰省客の来訪が予想される。
 東日本大震災前からのGW定番イベントの一つ、大船渡碁石海岸観光まつりは3、4の両日、碁石海岸レストハウス前駐車場を主会場に催される。高校生や郷土芸能、立命館大学などによるステージイベントが組まれ、グルメ販売コーナーも用意。碁石海岸の穴通船が運航されるほか、両日は世界の椿館・碁石と市立博物館が無料開放される。
 GW期間に合わせて各地区の神社ごとに4年に1度催行される式年大祭は令和2年〜4年は、コロナ禍で中止や神事のみの対応が続いた。赤崎町、立根町ではいずれも、8年ぶりに神輿渡御や余興奉納といった祭り絵巻が繰り広げられる。
 28日には、陸前高田市の高田松原運動公園を観覧会場として三陸花火大会が行われ、午後7時~8時30分に1万発以上が打ち上げられる。最先端の音楽と組み合わせたミュージックスターマインを中心に、エンターテインメント性の高い花火ショーを繰り広げる。当日は正午~午後10時に、高田町のアバッセたかた周辺の一帯で交通規制を実施する。
 住田町上有住の滝観洞観光センターでは、町産材も使用した木のぬくもりあふれる木造2階建ての新施設が完成し、27日にオープン。1階には物販スペースや受付カウンターなど、2階には食堂や滝観洞の名物「滝流しそば」の体験スペース、テラスが整備された。
 3日からの3日間は「滝に鯉(恋)まつり」を開催。施設の落成記念としても位置づけ、初日は祝い餅つきや「滝流しそば」の大食い大会が行われ、2日目には五葉山火縄銃鉄砲隊の演武・記念撮影会、3日目はこどもの日にちなみ、小学生以下の入洞が無料となる。
 5日は、大船渡市立根町の県立福祉の里センター交流広場で「鯉のぼり子どものつどい」、陸前高田市小友町の気仙大工左官伝承館では「箱根子どもまつり」が開催される。いずれも、親子連れをはじめ幅広い年代の来場が予想される。
 また、陸前高田市では奇跡の一本松ホール開館5周年を記念し、「NHKのど自慢」が開かれる。開館した令和2年にも予定されていたが、コロナ禍の影響で中止となっていた。出場・観覧申し込みは締め切られたが、当日はホールに響く歌声が全国のお茶の間にも届く。
 各イベントでは、東日本大震災から13年が経過し、コロナ禍を乗り越えた活気を発信。元日に発生した能登半島地震被災地を思う企画を織り交ぜるものもあり、会場に募金箱を置くなどして協力を呼びかける。
 盛岡地方気象台の予報によると、前半の3連休は27日と28日が「晴れ時々曇り」、29日が「曇り時々晴れ」。サクラの見頃は過ぎたが、各地に咲く花々や新緑を眺めながらの散策を楽しむ時期にもなりそうだ。
 イベント以外でも、各地で子どもたちのスポーツ行事などが組まれている。人々の動きが活発化する中、交通量の増加が予想され、車両運転時には一層の注意が必要。また、新型ウイルスやインフルエンザの発生が続いており、県などは感染対策の徹底を呼びかけている。
 気仙各地の主なイベントは別掲。