連休明けの水揚げに活気 市魚市場 今後の豊漁への期待も(別写真あり)

▲ 連休明けの市魚市場で定置網船から水揚げされた魚

 大船渡市魚市場は6日、4連休明けの開場となり、定置網船などの水揚げがあった。数量は昨年同時期をやや上回り、大漁とはいかなかったものの、ブリ類などを中心に50㌧を超えた。ゴールデンウイーク最終日は曇り空に覆われたが市場は活気に包まれ、関係者らが作業する手に力を込め、今後の豊漁を願った。(菅野弘大)


 同魚市場は今月、大型連休中の2〜5日を完全休業とした。営業を再開した6日は、火光利用敷網漁によるマイワシ特別採捕の一環で操業した小型サンマ船をはじめ、気仙沿岸の定置網で漁を終えた船が続々と接岸。マイワシのほか、定置網船6隻からブリの若魚であるワカナやサワラの幼魚のサゴシ、サバ、タイ、イナダなどが水揚げされ、関係者らが手早く選別し、魚の入ったタンクを運ぶフォークリフトが絶え間なく行き交う慌ただしさが広がった。
 市魚市場では、先月上旬から定置網船の水揚げが再び本格化し、数量の中心はマイワシやサバが占めている。定置網の主力魚種で、多獲性魚の一つであるサバは、例年6月頃からまとまった水揚げが見られるが、昨年度の同魚市場へのサバの水揚げ量は4331㌧(前年度比32%減)、金額は6億3865万円(同13%減)と低迷しており、令和3年度から3年連続で2万㌧台に終わった全体の数量にも影響を及ぼしている。
 作業の様子を見守った大船渡魚市場㈱の千葉隆美社長は「連休明けでいい量になると思ったが、魚の種類が多く、潮の状況などでまとまりを作れるような漁況ではないのかもしれない」としながら、「自然のことで、今後の漁況の行方がどうなるかは読めないが、来るもので勝負していくしかない。状況が良い方向に進み、潤っていくことが最大の願いだ」と話していた。