稚アユの成長願って 世田米、横田両保園児 気仙川で放流体験(別写真あり)

▲ 順調な成長を願って稚アユを放流する子どもたち=世田米
▲ 「大きくなってね」。願いを込めながら放流する園児=横田町

 気仙川漁業協同組合(小山公喜組合長)は8日、住田町世田米の世田米保育園(岩渕真理園長、園児61人)と陸前高田市横田町の横田保育園(佐藤和未園長、園児22人)の園児たちとともに、気仙川で稚アユの放流体験を行った。子どもたちは古里の清流へとアユを放し、順調な成育へと願いを込めた。
 同漁協では、川に親しみながら命の大切さを学ぶとともに、アユなどの内水面資源増殖の一端に触れてもらおうと、気仙川流域にある保育施設の子どもたちを対象に稚魚放流事業を展開している。
 世田米保育園ではこの日、年長児14人が同園近くを流れる気仙川で放流を体験。盛川産の稚アユ約3000匹が用意された。園児たちはバケツに入った稚魚を優しく川へと放し、「大きくなぁれ」と声をかけながら、元気に泳ぐ姿を見つめていた。
 佐藤澄知ちゃん(5)は「アユがかわいかったし、楽しかった。大きくなってほしい」と話していた。
 一方、横田保育園の3~5歳児8人は同日、横田町内の気仙川河川敷で稚アユ約3000匹を放した。小山組合長ら漁協関係者から地元の水産資源を守り、育てる重要性について説明も受けた。
 年長児の紺野楓心ちゃん(5)は「アユが小さくてかわいかった。上手に放流できてうれしかった」と笑顔だった。
 本年度、同漁協では稚アユ約8万匹の河川放流を計画。この日は、園児分含めて約4万匹を流域14カ所へ放った。