加盟店換金額5600万円超に プレミアム付商品券の消費利用進む 追加購入希望世帯には2次販売も

▲ 消費・サービス利用が進む大船渡市のプレミアム付商品券。2次販売も始まり、購入引換券の郵送も進む

 大船渡市が今年3~4月に1次販売を行ったプレミアム付商品券事業で、消費者利用に伴う加盟店舗の換金額は、今月上旬までに流通額の62%に当たる5651万円となった。業種や事業所の大小を問わず、幅広い分野で利用が進む。3~4月に購入した希望世帯には、2次販売の購入引換券を送付。1次販売、2次販売とも商品券の有効期限は9月1日(日)となっており、市ではさらなる経済循環に期待を込める。(佐藤 壮)

 

 プレミアム付商品券事業は、エネルギーや資材、食料品の価格高騰などによる事業者や市民生活への影響を緩和し、地域消費の下支えを図ろうと実施。通常販売期間でみると、新型コロナウイルスの影響対策として実施した令和4年2~3月、同年12月~5年1月以来の第3弾となった。
 7000円分の商品券1セット(500円の商品券14枚)を5000円で販売し、プレミアム率は40%。1次販売は3月27日~4月22日に行われ、世帯ごとに市内各地で受け付けた。
 商品券1セットには市内の小規模店舗で使用できる「専用券」と、小規模店舗に加え大型店舗でも使える「共通券」が各7枚ある。専用券は市内400を超える店舗・事業所で使用可能。共通券はさらにスーパーマーケットやドラッグストアなど大型店を中心とした約20店舗でも利用できる。
 事業を受託している大船渡商工会議所によると、1次販売では約4800世帯が計1万3031セットを購入。これにより、9122万円分に当たる18万2434枚が流通した。
 販売開始とともに、加盟店から金融機関に対する換金申請も増加した。5月上旬時点での専用券換金は5万2799枚で、金額は2640万円。換金率は57・88%となっている。
 一方、共通券は6万218枚で、金額は3011万円。換金率は66・02%。専用券と共通券の合計は11万3017枚で、金額は5651万円。換金率は61・95%となっている。
 購入した約4800世帯のうち、2次販売を希望した約4200世帯には、購入引換券となる案内はがきを送付。世帯家族数や購入希望数などをもとに購入可能セットの上限を定めており、市では約2万セットの流通を見込む。現段階で3次販売の予定はないという。
 5月上旬時点で3400万円超が換金されておらず、市などでは期間中に忘れずに消費・サービス利用するよう呼びかける。さらに、2次販売では最大で約1億4000万円分の流通が見込まれ、加盟店だけでなく、商業施設や商店街といったまとまりで消費者を取り込むキャンペーンなどの重要性が高まる。
 2次販売期間は6月3日(月)まで。購入引換券にはそれぞれ、販売場所を指定。購入引換券と代金を持参する。
 商品券販売時に、市内の取り扱い加盟店の一覧表を配布しているほか、大船渡商工会議所のホームページでも掲載。問い合わせは、同商議所(℡26・2141)へ。