地域の魅力 文で伝えて 「まちおしAWARD@大船渡」 コラムコンテストを開催

▲ キャッセンなどが主催し、初のコラムコンテストを開催

 大船渡市を広くプロモーションするため、「ひと」と「まち」の魅力を引き出し、発信できるライターを発掘・育成しよう──そんなプロジェクトが立ち上がった。上下水道分野の建設コンサルタント㈱NJS(本社・東京都港区)と㈱キャッセン大船渡による共同提案体はこの夏、「まちおしAWARD@大船渡」としてコラムコンテストを開催。ライティングに興味がある人、大船渡市内における取材・執筆を仕事にしたいと考える人にエントリーを呼びかけ、コンテスト入賞者にはキャッセン専属ライター、あるいは民間企業の契約ライターなどとしてのキャリア開発も支援していく考えだ。(鈴木英里)

 

 「まちおし」は、まちの取り組みを「推す」、地域の魅力を「押し上げる」といった意味を込めた造語。NJS・キャッセン大船渡共同提案体は、そのまちならではの活動や文化、観光資源などをはじめ、地域の美点をかたちづくる「ひと」の魅力を内外に発信できる人材を求め、大船渡に関するコラム作品を初めて募集する。
 テーマは「大船渡の景(けしき)を生み出すひと」。大船渡らしい風景づくりや産業に携わっている人といった直接的な意味だけでなく、「大船渡の『夜のまち』はこの人抜きには語れない」「小枝柿ののれんを毎年作るうちの祖母」「大船渡のソウルフードを生み出すあの人」といったように、同市の魅力の一端を担う人、〝個人的にぜひ推したい人〟にスポットを当ててもらうのが主催者の狙いだ。
 入賞者には執筆の仕事を依頼することがあるという観点から、応募対象者は気仙地区在住、または気仙に縁がある人とする。年齢や経験の有無は問わない。ライティングを仕事にすることは考えていなくても、「文章を書くのが好き」「大船渡のおすすめを知ってほしい」といった人、中高生らの応募も歓迎する。
 応募はまず、6月14日(金)までにWeb申し込みフォーム(別掲QRコード)から必要事項を入力し、エントリー(キャッセン内に紙の申込書もあり)を。6月29日(土)の説明会・キックオフセミナーに参加したうえ、7月31日(水)締め切りで原稿を提出する。応募要項などは説明会で配布する。
 リアスホールで開催するキックオフセミナーでは、北東北エリアマガジン「rakra」で活躍する内澤稲子さん、元新聞記者で釜石市在住の手塚さや香さん、30代半ばからライターを始めた鈴木いづみさんによるトークセッションが行われ、地域ライターとしての心構えなどについて語る。説明会およびセミナーへの出席は応募の必須条件ではないが、主催者は「テーマを正確に理解してもらい、ライティングの心得も伝えたい」と、可能な限り参加を呼びかける。
 また、9月14日(土)に三陸公民館で開催される審査結果発表会では、漫画『孤独のグルメ』原作者の久住昌之さんが基調講演する予定となっている。
 最優秀賞、優秀賞に選ばれた作品は「rakra」と東海新報紙上に掲載。執筆技術に関するフォローアップを行ったうえで、本人の希望とすりあわせ、キャッセンを通じたシティープロモーション原稿や、民間企業の広報などに関する取材・執筆を請け負ってもらう計画だ。
 キャッセン大船渡の千葉隆治取締役は「大船渡について広く深く伝えられる人を見つけることは、地元に関心を持ってもらうきっかけづくりや、交流人口の増加にとって重要。打ち上げ花火的な派手さはないが、じわじわと大船渡の魅力が広がっていくような、地道な取り組みにしていきたい」としている。
 応募に関する問い合わせは、同社(℡22・7910、メールinfo@kyassen.co.jp)へ。