■春の高校野球県大会/大船渡 14年ぶり春4強 一関学院に4―2 高田は水沢商業に惜敗

▲ 【大船渡─一関学院】初回、先制のホームに滑り込む大船渡の室
【高田─水沢商業】五回、仲間の期待に応えチーム初安打を放つ高田の佐々木[/caption]

 第71回春季東北地区高校野球県大会は22日、盛岡市と花巻市の2球場で準々決勝4試合が行われた。気仙勢は、大船渡が強豪・一関学院に4―2で勝利し、平成22年以来14年ぶりの春4強。高田は水沢商業に2―3で惜しくも敗れ、大会から姿を消した。
 きたぎんボールパーク第1試合では、大船渡が昨秋の王者・一関学院と対戦した。
 先攻の大船渡は初回、中前打で出塁した1番・室が三塁まで進むと、3番・佐藤千の内野ゴロの間に生還し先制に成功。続く5番・熊谷友も適時打を放ち、この回2点を奪った。
 二回には、左中間二塁打を放った7番・新沼を三塁まで進め、敵失で追加点。リードを3点に広げた。
 序盤を終え、試合がこう着する。試合が動いたのは七回。大船渡は佐藤千の打球が敵失を誘い、二走の大森が生還し、4点差とした。
 打たせて取る投球で一関学院打線を封じてきた大船渡の先発・熊谷航は、八回に連打を浴び2点を失った。なおも2死一、二塁の窮地で継投した長根が後続を断ち、試合を締めた。
 室竣也主将(3年)は「沿岸に戻って試合をすることができる。一生懸命な姿で、沿岸の人に勇気を与えたい」と準決勝以降の戦いへの決意を語った。
 同パーク第2試合では、高田が準決勝進出を懸けて水沢商業との試合に臨んだ。
 高田の先発・須賀は四回を投げ2失点。継投した主戦・千葉来も五回に1点を失い、3点を追いかける展開となった。
 投手陣の粘りに応えたい打線だったが、水沢商業の先発・千葉孔を捉えきれない。五回、4番・佐々木がチーム初安打を放ち、三塁まで進んだが、得点につなげられなかった。
 高田の反撃は八回。敵失で出塁した6番・細田が盗塁を決め得点圏に進むと、7番・齋藤の適時打で生還し1点を返した。最終回にも5番・千葉葵の適時打で1点差に詰め寄るが、逆転には至らなかった。
 細谷光世主将(3年)は「走攻守すべてにおいてパワーアップして、夏に挑みたい」と言葉に力を込めた。
 準決勝は25日(土)、宮古市の宮古運動公園野球場(東北ヒロセ野球場)で実施。大船渡は第1試合(午前10時)で盛岡大附と決勝進出を懸けて対戦する。
▽準々決勝
大船渡
 210000100|4
 000000020|2
一関学院
 (大)熊谷航、長根―加藤
 (一)大下、佐々木、小山、新沼―梅田、小路
 ⚾二塁打=佐々木、新沼、大森(大)青木(一)
▽同
高 田
 000000011|2
 00111000x|3
水沢商業
 (高)須賀、千葉来―齋藤、清水
 (水)千葉孔、千田―遠藤
 ⚾二塁打=千田(水)