チャオチャオ5年ぶり復活へ プログラム刷新し輪踊りに 7月27日開催 多様な世代の参加呼びかけ
令和6年6月8日付 6面
陸前高田市の夏の名物行事が復活──。新型コロナウイルス禍で休止していた「チャオチャオ陸前高田道中おどり」(市観光物産協会主催)が7月27日(土)、新たな形で5年ぶりに開催されることが決まった。道中踊りから輪踊り形式に切り替え、次世代に地元の踊り文化を継承しようと、子どもらを含む市民が気軽に参加・交流できるようなプログラムを組んだ。今月17日(月)から参加者を募る。(高橋 信)
行事名は「チャオチャオ2024~みんなで踊っちゃお!~」。リニューアルすることから名称も変えた。事務局として、まちづくり会社の陸前高田ほんまる㈱と、NPO法人陸前高田まちづくり協働センターが運営陣に新たに加わった。
プログラムは2部構成。前回は高田町の商業施設「アバッセたかた」前の直線路、通称「七夕ロード」を平行に練り歩いたが、今回は同施設専門店街前の駐車場にやぐらを設置し、その周りで『チャオチャオ陸前高田』『高田音頭』『寄さこい見さこい陸前高田』の3曲に合わせて輪踊りをする。
第1部(午後6時40分~)の輪踊りは、事前申し込みをした個人・団体、会社、サークルなどが対象。第2部(同7時40分~)は予約不要で、誰でも自由に飛び入り参加できる。
1部と2部の合間には、新たな催しを実施する。一つ目(午後7時10分~)は地元小学生らのダンス、二つ目(同7時25分~)は陸前高田、名古屋の両市の末永い友好関係を踊りで築いていこうと制作された踊り曲『いこまいたかた、あばっせなごや』が披露される。
『いこまい─』はもともとチャオチャオ道中おどり用として、令和3年に両市の踊り関係者が歌詞や振り付けを考えてできた曲。コロナ禍で行事自体の中止を余儀なくされ、披露できなかったが、いよいよ〝デビュー〟となる。歌担当の地元歌手・雪音さんが生歌唱し、みんなで楽しく踊る。
道中おどりは市制施行40周年を記念し、制作された音頭『チャオチャオ陸前高田』を市民に広めようと、平成8年から毎年開催。令和元年の前回は東日本大震災後初めて、まちなかの目抜き通りを会場とする本来の形で繰り広げられた。
2年以降見送られ、昨年は関係者が再開の可能性を検討していたが、主催組織の人手不足などを理由に中止。今回は開催を望む声や子どもたちに踊り文化を伝えたい関係者からの要望を踏まえ、復活を決めた。内容も刷新され、チャオチャオの歴史に新たな一ページを刻むこととなりそうだ。
市地域振興部の村上知幸次長は「実施が決まり大変うれしい。市にとって、また踊り関係者にとって大切な行事であり、次の世代に継承していく必要がある。今回は名古屋との友好関係を発信する場にもなる。多くの人に参加していただき、陸前高田の夏を盛り上げてほしい」と呼びかける。
参加申し込みは今月17日~28日(金)に受け付ける。申込書をファクス、または持参で、宛先は陸前高田まちづくり協働センター。問い合わせは同センター(℡47・4776、ファクス47・4778)へ。