路上市の試験開催決める イベント名は「ほんまる茜市」に まちなか会が新たな挑戦 9月毎週土曜日に

▲ 昨年開かれた本丸ストリートまつり。9月のほんまる茜市も同じ会場で試験開催される

 陸前高田市高田町内の事業者らでつくる高田まちなか会(小笠原修会長)は9月の毎週土曜日夕方に、同町のまちなか広場周辺で路上市を試験的に開催することを決めた。イベント名は「ほんまる茜市」に決定。同月に4回開催し、来年の本格実施を見据えて課題を探る。今月20日(木)に出店希望者向けの説明会を開催し、21日(金)から出店募集する。同会は「新たなにぎわいを生む歴史をみんなでつくろう」と思いを一つにする。(高橋 信)

 

20日に出店募集説明会

 

 あかね色に染まる空の下、まちなかに笑顔が生まれるような取り組みをと、地元事業者らが考案した手作り行事が、具体的に動き出すこととなった。13日に同町で開かれたまちなか会総会で、9月の試験開催を決め、事務局が開催要項を説明した。
 開催要項によると、実施日は9月7日、14日、21日、28日の毎週土曜日。会場はまちなか広場周辺の「本丸公園通り」で、毎回午後3時から7時まで車を通行止めにする「歩行者天国」として開放する。販売時間は午後3時15分~6時30分。
 出店対象者は原則4回すべてに出店できる事業者とし、市内外の業種・業態を問わずに募る。出店料は飲食3000円、物販2500円、まちなか会会員2000円。出店料とは別に、道路使用料2300円も徴収する。
 募集説明会は20日午後6時から、高田町の商業施設「アバッセたかた」パブリックスペースで行われる。説明会の参加は事前申し込み不要。出店申し込みは21日から7月19日(金)まで受け付け、同月下旬に事業者の選定結果を通知する。
 「市」の構想は、昨年11月頃に検討が始動。東日本大震災で再形成された中心市街地に定期的・安定的な集客を促せる持続性あるイベントを模索してきた。
 モデルとしているのは、盛岡市材木町で半世紀の歴史を誇る路上市「よ市」。4~11月の毎週土曜日午後に開かれ、毎回活況を呈す。まちなか会役員は数回、よ市を視察し、ノウハウを学んだ。
 市の運営は、まちなか会内のにぎわい委員会(橋詰真司委員長)が主導。同委員会は昨年から、本丸公園通りを歩行者天国にして子ども向け行事の「本丸ストリートまつり」を2度開催しており、新たなイベントとして子どもから大人まで楽しめる「市」も仕掛け、「いつもなにかやっているまち」としての認知度向上に努める。
 橋詰委員長(48)は「やり始めはうまくいかないだろうが、スタートすることが大事。数年をかけて陸前高田のイベントとして認知されるよう、地元の人たちで力を合わせて継続させていきたい。まちのにぎわい創出へ新たな歴史をつくっていく」と前を向く。
 問い合わせは、まちなか会事務局の陸前高田ほんまる㈱(℡080・2842・0209)へ。