サイクリングルート浸透を 4路線の名称考案者らに感謝状 県がセレモニーと自転車周遊イベント(別写真あり)

▲ 県広域サイクリングルートの名称考案者らに感謝状を贈ったセレモニー
県内外から愛好者らが参加した自転車周遊イベント

 今年3月に決定した「県広域サイクリングルート」(延長約1340㌔)の名称考案者に対する感謝状贈呈セレモニーは15日、陸前高田市の高田松原津波復興祈念公園で開かれた。同ルートを構成する4路線の名称考案者らが出席し、県が感謝状などを贈呈。自転車周遊イベントも催され、参加者らは東北最長のサイクリングルートが広く親しまれるよう願った。
 同ルートは、県が自転車を活用した観光振興などを促進しようと、県内33市町村全てを通過する東・西・南・北の4路線を設定。気仙3市町は、沿岸市町村を縦走する東(同約320㌔)と、県南東部を一周する南(同約310㌔)の2路線に含まれている。
 名称は昨年12月から今年1月にかけて公募し、3月に決定。東は「いわて三陸しおかぜルート」、南は「いわて歴史遺産探訪ルート」、県央部から南西部を巡る西(同約290㌔)は「いわてイーハトーブルート」、県央部から北部に設けた北(同約420㌔)は「いわて森の風ルート」となった。
 感謝状贈呈セレモニーには、各ルートの名称考案者9人のうち、6人が出席。気仙からは唯一、「いわて三陸しおかぜルート」が採用された米崎町の熊谷志朗さん(76)が参加した。
 県県土整備部の菅原常彦道路担当技監は「どの名称も素晴らしく、多くの人々に関心を持ってもらえる。今後も自転車を活用した観光振興の促進に努めていく」と考案者らに感謝を示した。来賓で、広域サイクリングルート検討会議座長の宇佐美誠史県立大学准教授もあいさつを述べた。
 続いて、出席した考案者一人一人に菅原技監が感謝状と副賞を贈呈。熊谷さんは考案者を代表して登壇し、「潮風を感じながら、320㌔の道をサイクル旅で楽しんでほしい。このルートが全国に広がるよう、皆さんの力で頑張っていこう」と名称採用を喜び、地元や三陸地域のさらなる発展に期待を込めた。
 その後行われた周遊イベントには、佐々木拓市長ら県内外の14人が参加。好天のもと、「いわて三陸しおかぜルート」を利用しながら自転車に乗って気仙町内を巡り、海と山が織りなす陸前高田の風景などを満喫した。    (三浦佳恵)