7月13日に2海水浴場開設 8月18日まで 高田松原はブルーフラッグPR・広田はSUP体験会を開催

▲ 多くの人でにぎわうことが見込まれる高田松原海水浴場(昨年の様子)

 陸前高田市の高田松原、広田両海水浴場は、7月13日(土)から8月18日(日)まで開設される。高田松原は今年、安全で美しいビーチとして認められ、国際環境認証「ブルーフラッグ」を県内海水浴場で初めて取得。のぼりや看板を掲げて積極的にPRしていくほか、昨年同様、バーベキューエリアなどを設置して満足度向上に努める。広田ではスタンドアップパドルボード(SUP)体験会が催され、マリンアクティビティーの普及を図る。(高橋 信)

 

 両海水浴場で7月12日(金)にそれぞれ海開き式を実施する。高田松原では同日、ブルーフラッグ掲揚式も行う。
 ブルーフラッグは、デンマークに本部がある国際NGO「国際環境教育基金」(FEE)がビーチやマリーナ、観光用ボートを対象に実施する制度。ビーチは▽水質▽環境マネジメント▽環境教育と情報▽安全性とサービス──の4分野33項目の基準を満たせば認定される。
 陸前高田市は、車いすが通れるよう砂浜に敷くビーチマットや水陸両用の車いすを導入するなど、高田松原における海のバリアフリー化を推進。良好な水質や安全対策も認められ、5月に同フラッグを取得した。
 市は今月下旬、高田小で同フラッグの意義・目的を普及する出前授業を開催する。海水浴場にはフラッグ認証ビーチの看板やのぼりを掲げる。
 また、海水浴客の多様なニーズに対応しようと、昨夏初めて設置した「手ぶらでバーベキュー」エリアや、ビーチマット、パラソルが置かれた休憩エリアを設ける。東北初の巨大海上アスレチックとして昨年注目を集めた民間企業による「高田松原ウオーターパーク」(有料)は、今年も開設される。
 海水浴場を運営する市観光物産協会(熊谷正文会長)も、高田松原でさまざまなイベントを展開する。8月4日(日)に親子向けの海水浴体験会を開催し、県外のライフセーバーから安全・安心な海水浴の楽しみ方を学ぶ。同月10日(土)は障害の有無に関係なく楽しめる「ユニバーサルビーチ」体験会を開く。新たに海水浴客に市内を周遊してもらうシールラリーや高田松原で撮影した写真を募るフォトコンテストを行う。
 一方、広田海水浴場(大野海岸)では海洋レジャーとして人気を集めるSUP(サップ)の体験会が繰り広げられる。7月13日は県教委、県立野外活動センターが主催し、26日(水)まで参加者を募集中。同協会は7月20日(土)、21日(日)に体験会を開催する。
 市によると、令和5年の海水浴客数は、高田松原が33日間の開設で1万9532人(前年比1万1309人増)、広田が35日間の開設で5190人(同2252人減)だった。
 佐々木拓市長は「コロナ対策が緩和され、ゴールデンウイークもたくさんの観光客に来ていただいた。いよいよ当市の観光シーズンである夏を迎える。交流人口拡大のため多くの人に来てもらうようにしたい」と意気込む。