施設PRで活性化図る あすまで「オープンイコウェル」 開所1周年を記念
令和6年6月22日付 7面

住田町が世田米地内に整備した「仕事と学び複合施設」(イコウェルすみた)の開所1周年を記念したイベント「オープンイコウェル」が、21日に始まった。23日(日)までの3日間、施設内を自由に見学できるほか、22日は令和5年度中の取り組み紹介、23日には東日本大震災の記録を展示している「展示棟」のガイドなど、施設を拠点に展開されている各種取り組みを解説する。町はイベントを通じて施設のさらなるPRと活性化を図り、イコウェルを拠点とした町内外の人材交流につなげていく。(清水辰彦)
イコウェルすみたは、東日本大震災を受けて建設された応急仮設住宅本町団地の跡地に整備され、昨年5月末にオープン。サテライトオフィス、オンラインを活用したイベントや各種講座等が開催できるコワーキングスペースなどを配置しており、町は住田ならではの〝人材交流拠点〟に位置づける。
敷地内には管理棟、共用棟、展示棟を各1棟、オフィス棟、滞在体験棟を各2棟整備。町内外の幅広い世代が利活用している。昨年10月には、利用者が1000人を突破。その後も多くの利用があり、今月21日時点での利用者は約2700人。
7月からは、県外の企業がイコウェルにサテライトオフィスを開設する見込み。また、同月には子供の学び(ラーニング)と、保護者の休暇(バケーション)を組み合わせた学校外での学習活動「ラーケーションの日」を利用した愛知県からの家族来訪も予定されており、施設活用の幅が広がってきている。
今回のイベントでは、3日間とも施設を一般公開し、各日午前10時、午後3時、同5時には職員による解説も行う。
初日は町内外から来場があり、内部を見学したり、共用棟を利用するなどして、施設の特徴や役割へと理解を深めていた。
施設を管理する町地域プロジェクトマネージャー・関博充さんは「『この場所からつながりを生み出す』というのがコンセプト。仕事・学びという枠の中で活動を生み出し、新たな展開につながっていけば」と話していた。
22日は、「イコウェルのあとあと」と題して、5年度の取り組みを紹介。時間は午後1時30分からで、定員は25人。
23日は、同町の震災時の後方支援などを伝えている「展示棟」のガイド付きツアーを開催。午前11時、午後3時にそれぞれ行われ、定員は各回10人となる。
同日は、町と同町の一般社団法人・邑サポート、同・モアトゥリーズ(東京都)の3者が展開する「育苗プロジェクト」についても説明する。同プロジェクトは、町内の森林で広葉樹を中心とした種を採取し、イコウェルすみたの敷地内に整備した育苗施設で管理し、苗を再び森林へと植えることを目指す取り組みで、午後1時30分から説明会と見学会を開く。定員は25人。
催しへの参加はいずれも無料で、事前申し込み不要。問い合わせはイコウェル(℡47・5075)へ。