待望のアユ釣り解禁 気仙川に太公望集う 初日は降雨もにぎわいみせる(別写真あり)

▲ 多くの愛好者でにぎわう解禁初日の気仙川=住田町世田米

 陸前高田市と住田町を流れる気仙川で1日、アユ釣りが解禁となった。解禁日を待ちわびていた釣り人たちが繰り出して竿を振り、にぎやかな光景が広がった。大船渡市の盛川は7日(日)に解禁される。(清水辰彦)

 

 住田町の北東部、遠野市との境にある高清水山から生まれ、同町と陸前高田市を通って広田湾に注ぐ全長44㌔の気仙川。「アユの宝庫」として知られ、毎年7月1日の解禁日には内陸部からも多数の愛好者が訪れる。今年も、川沿いには前日から県外ナンバーを含む車両が並んで解禁を待った。
 解禁の午前4時を過ぎると、釣り人たちはあらかじめ狙いをつけていたポイントへと足を運び、続々と釣り糸を垂らした。
 県内では他の河川が降雨の影響で濁りが濃くなったこともあり、気仙川に多くの太公望たちが集った。気仙でも早朝のうち降雨に見舞われる所もあったが、釣り人たちは雨もなんのと竿を振るった。
 花巻市から訪れた伊藤政幸さん(72)は、世田米の瀬音橋のたもとで糸を垂らした。「何十年も前から解禁日には気仙川に通っている」といい「気仙川のアユはおいしい。今シーズンもできる限り通いたい」と、解禁初日の釣りを楽しんだ。
 気仙川漁協によると、同日は県内外から350~360人ほどが訪れた。まだ水量が少なく、雨による川の濁りもあったが、住田町上有住方面の上流では多い人で午前中に20匹以上を釣り上げ、世田米から下流側では20㌢前後の良型のアユもみられた。今後、水量が増し、好天にも恵まれれば、釣果も上向いていくとみられる。