体づくりのメソッド一冊に 大船渡市盛町出身の三浦哲哉さん 『サッカー フィジカルのプレーモデル』出版 トレーナー活動の知見生かす

▲ 大船渡市出身の三浦さんが『サッカー フィジカルのプレーモデル』を出版=BOOKBOY大船渡店

 大船渡市出身の理学療法士で、トレーナーとしても活動する三浦哲哉さん(44)=神奈川県川崎市在住=はこのほど、『サッカー フィジカルのプレーモデル』(A5判・264㌻、税込み2310円)を出版した。サッカーを中心としたトレーナー活動から生み出した、自身の知見に基づく選手の体づくりや自重トレーニングなどを解説。中学生年代からプロ選手まで適用できる独自のメソッドをまとめた一冊となっており、「サッカーに打ち込む子どもたちやその保護者、指導者に読んでいただきたい」と活用を願う。(菅野弘大)


 盛町出身の三浦さんは、小学3年生から大船渡高校卒業までサッカーに打ち込み、「将来はスポーツに携わる仕事を」と順天堂大学スポーツ健康科学部に進学。理学療法士の職業に出合い、大学卒業後からさらに4年間、専門学校に通って国家資格を取得した。
 整形外科クリニックでの理学療法士業務と並行し、日本スポーツ協会公認アスレティックトレーナーとしても幅広く活動。ラグビーのタマリバクラブ、サッカーの慶應義塾体育会ソッカー部、全日本大学選抜のほか、ユニバーシアード男子日本代表チームにも帯同し、選手らのけがのケアやリハビリ、トレーニングなど、メディカル面からサポートにあたってきた。
 メディカル面を専門とする活動の一方で「サッカー選手のフィジカル面にも興味を持った」という三浦さんは、選手の体づくりに関する研究を進めた。出版にあたっては、トレーナー活動でつながりがあった、阪南大学サッカー部監督などを務めた須佐徹太郎氏(68)からの勧めで、昨年10月から約半年かけて内容をまとめ、同氏に監修を依頼した。
 本の中では、サッカー界で活躍するトップ選手の動作的または身体的特徴をもとに、現代サッカーを制するための体づくりや「体の各部位の重さを自在にコントロールしながら、全身を連動させて動かす能力」と三浦さんが定義する「基礎体力」の型を紹介。専門的でありながら、約50個の動作、体のイラストを用いて内容を分かりやすく解説しているほか、約100種類の「エクササイズ集」も収録しており、視覚的なイメージを膨らませながら読める一冊となっている。
 三浦さんは「SNSや動画などで幅広い情報が手に入る現代で、本を読む習慣からリテラシーを身につけるきっかけにしてほしい。サッカーに打ち込む子どもたちにとっては、専門用語が多く難しい内容かもしれないが、チャレンジして読んで、プレーを楽しみ、追求することに役立ててもらえたら」と期待を込めた。
 三浦さん出版の本は、大船渡市大船渡町のBOOKBOY大船渡店で取り扱いがあるほか、インターネットでも購入できる。