今回こそ開催・成功を 全国椿サミット大船渡大会 令和8年3月見据え実行委発足

▲ 大会開催までの流れなどを確認した実行委

 令和8年3月の開催を見据える第36回全国椿サミット大船渡大会に向けた実行委員会(会長・渕上清大船渡市長)が10日、発足した。市内では平成12年に開催され、その後も同23年、令和4年に計画されていたが、東日本大震災や新型コロナウイルスの影響で、いずれも直前で中止となった。震災から15年を迎える時期の開催となる中、ツバキを生かしたまちづくりのさらなる推進に加え、復興した姿の発信や交流人口拡大につなげる。
 実行委員会は市や県、各種団体の代表13人で構成。この日は代理を含め11人が出席した。
 渕上市長は「市外の方々にもツバキを楽しめる環境を整えている。市民が市の花であるツバキを見つめ直し、誇りを持つとともに、交流拡大にもつながれば。大船渡の復興した姿も発信していきたい」とあいさつ。役員選任では、副会長に大船渡ツバキ協会の林田勲会長、監事には市農協の猪股岩夫代表理事組合長、市観光物産協会の齊藤俊明会長を選出した。
 協議では、実行委の6年度事業計画案と収支予算案を審議し、いずれも原案通り決定。本年度は、大会の具体的な実施内容を検討しながら大会の骨子となる日程などを決定するほか、来年2月に予定されている全国椿サミット五島大会(長崎県五島市)に参加し、PR活動などを行う。
 今年8月以降、実行委の中に部会を設置。大会テーマや方向性、椿サミットとしての催事、交流会、現地視察、関連事業などの内容を検討しながら、11月ごろをめどに実行委員会で大会骨子となる部分を決める。現段階では、期日は令和8年3月、主会場はリアスホールを想定している。
 また、部会での検討状況を踏まえ、市民や各種団体が実施する取り組みへの支援を検討。市も関係部署で情報共有を図り、円滑に開催するための環境整備に努める。
 委員からは「今回の大会で何を目指すのか、具体的なものを打ち出すべきでは」といった意見も。渕上市長は「開催に至る過程の中で、市民が積極的に関わっていくことが、ツバキや大会への意識醸成につながっていく」と述べ、今後の部会運営や各種調整に期待を込めた。
 全国椿サミットは、ツバキを自治体花木に指定している市町村等で組織する全国椿サミット協議会と、日本ツバキ協会との共催で、年1回開催。ツバキの魅力を再確認し、ツバキを生かした地域振興につなげようと、開催地の自治体・各種団体が中心となり準備・運営を進める。
 大会ごとのテーマや方向性、催事内容は、主催する開催地の実行委員会が決定。毎年、開催地の観光資源をはじめとするシティプロモーションに加え、ツバキの名所や歴史、ツバキに関する特産品紹介、まちづくり事例の発表、参加者と地域住民の交流イベントなどが実施されている。
 委員次の通り。
 渕上清(大船渡市長)寺澤敬行(県大船渡地域振興センター所長)林田勲(大船渡ツバキ協会長)米谷春夫(大船渡商工会議所会頭)猪股岩夫(市農協代表理事組合長)齊藤俊明(市観光物産協会長)宇夫方聰(大船渡東高校長)藤原りつ(市各種女性団体連絡協議会長)
 古内裕子(市食生活改善推進員団体連絡協議会長)鈴木力男(市花き研究会長)山口晃(県旅館ホテル生活衛生同業組合大船渡支部長)小川廣文(椿の里・大船渡ガイドの会長)山田宏基(市農林水産部長)