夏の高校野球県大会/大船渡が3回戦進出 水沢に12─4 高田は一関一に敗れる

▲ 【大船渡─水沢】五回、4番・佐々木の3点本塁打でリードを広げた大船渡

 第106回全国高校野球選手権岩手大会は15、16の両日、盛岡市のきたぎんボールパークなどで2回戦計12試合が行われた。気仙勢は、大船渡が水沢に12─4の八回コールドで快勝し、3回戦進出を決めた。高田は一関第一に2─3で惜敗し、トーナメントから姿を消した。


 春季県3位で第3シードの大船渡は、16日の同パーク第1試合で水沢と顔を合わせた。
 初回に先制された大船渡は三回、2死後に2番・大森と3番・佐藤の連打、盗塁で二、三塁に走者を置くと、4番・佐々木の2点適時打で逆転。
 五回には大森と佐藤が連打で1死一、二塁の好機をつくり、佐々木の右越え3点本塁打でリードを広げると、六回にも四球や敵失で2点を加えた。
 7─1で迎えた七回、2番手で登板した長根の制球が乱れ無死一、二塁のピンチを招き、2死後に暴投で1失点。なおもピンチが続き、3番手・鈴木、4番手・豊間根が継投するも、安打や四球で追加点を奪われ、3点差に迫られた。
 直後の八回、大船渡は1死後に大森、佐藤、佐々木の3連打や、七回守備から出場の8番・大谷の右越え適時三塁打などで一挙5得点と突き放し、その裏に豊間根が打者4人で締め、12─4のコールド勝ちで試合を制した。

【高田─一関第一】初戦敗退を喫し肩を落とす高田ナイン

 一方、春季県8強の高田は、15日の同パーク第3試合で一関第一と対戦。
 高田は初回、先発・須賀が1死二塁から暴投で三塁に走者を背負い、適時打を浴びて相手に先制点を許した。須賀はその後立て直してこの回を最少失点に抑え、二、三回を三者凡退に仕留めた。
 1点を追う高田は四回、2番・細谷の二塁打と3番・児玉の内野ゴロで1死三塁とし、4番・佐々木の中前適時打で同点に追いついた。
 しかし五回、2番手・黄川田が2死二、三塁とされ、ここで代わった3番手・千葉来が初球を左前に運ばれて勝ち越しを許

し、さらに1点を失い2点差とされた。

 六回以降、高田は千葉来が毎回の三者凡退で相手打線を抑え、高田は毎回得点圏に走者を置くも1点が遠かった。
 最終回は、先頭の5番・千葉葵が二塁打を放ち、二つの内野ゴロで生還して2─3と迫るも反撃はここまで。1点差に泣き、初戦で敗退した。
 逆境の中にあっても、プレー中は笑顔を絶やさなかった高田ナイン。細谷光世主将(3年)は「甲子園1勝というチームの目標に向かい、連係のある野球をしようとみんなで頑張ってきた。お世話になった人たちに、勝って恩返しをしたかった。とにかく、悔しい」と涙を流した。
 気仙勢で唯一勝ち残った大船渡は、20日(土)の3回戦、同パーク第1試合(午前10時)で盛岡第一と対戦する。
 ▽2回戦
大船渡
00203205|12
10000030|4
水 沢
(八回コールド)
 (大)熊谷航、長根、鈴木、豊間根─加藤、熊谷友
 (水)坂下、佐藤奏─菅野
 ⚾本塁打=佐々木(大)
 ⚾三塁打=大谷(大)
 ⚾二塁打=大森(大)高橋知、千葉哲(水)
 ▽同
高  田
000100001|2
10002000×|3
一関第一
 (高)須賀、黄川田、千葉来─齋藤
 (一)菊地─佐藤
 ⚾二塁打=細谷、村上、千葉葵(高)