七夕山車制作に挑戦 高田小の児童有志 8月8日に〝運行〟を予定(別写真あり)

▲ アザフとなる紙を染める作業に取り組む児童ら

 陸前高田市立高田小学校(佐藤健校長、児童161人)の児童が、地元の伝統行事「うごく七夕」をイメージしたオリジナルの山車制作に挑戦している。昨年度に引き続いての取り組みで、夏休み初日の25日から装飾品づくりが本格化。山車は8月8日(木)に同校周辺で〝運行〟する予定で、地域住民に元気を届けられるよう作業に熱を入れている。(阿部仁志)


 山車制作は、地域と学校が相互にパートナーとして連携し、地域全体で子どもたちの学びや成長を支える「地域学校協働活動」の一環。児童が郷土の伝統行事について学びを深めるとともに、地域住民との交流を創出する機会につなげることなどが狙い。令和4年度から行っている。
 本年度も、同校地域コーディネーターが中心となって取り組みを進め、高田町内のうごく七夕関係者が協力。夏休み前に全校児童に「どんな山車を作りたいか」のアンケートをとったうえ、アザフやぼんぼり、吹き流しなどを作って飾りつける日程を設定した。
 山車作りに参加しているのは、希望した1~6年生31人。25日は、山車の装飾品のアザフ作りに挑戦。先生役で訪れた同町の菊池榮一さん(78)と石川新吾さん(77)の2人から、昔ながらのアザフの作り方を教わった。
 児童らは、5枚ずつ重ねた白い紙を折り、青、黄、緑、ピンクの各染料で染めてからロープにつるす作業を体験。染める人とつるす人とで役割分担しながら積極的に手を動かし、きれいな装飾品に仕上がるよう願いを込めて、丁寧な仕事を心がけた。
 完成予定の山車は高さ2㍍ほどで、うごく七夕で使われる山車の約3分の1の大きさ。地元有志が提供した長さ2㍍ほどのかじ棒を取り付け、本物さながらの作品に仕上げる。
 8日は、校庭や学校付近の福祉施設を回るルートで山車を引く見込み。「高小祭り組」として参加する児童らが、地域に活気を呼ぶ。
 菅野翔太さん(4年)は「紙を黄色や青で染めたりする作業が楽しかった。山車を動かす日が楽しみ」と心待ちにしていた。