地域に活気 盛夏の〝祭典〟 夏まつり 手踊りや花火など多彩に(別写真あり)
令和6年7月30日付 1面

住田町夏まつり(実行委員会主催)は28日、世田米の農林会館前広場を主会場に開かれた。町内外から約2500人が訪れ、郷土芸能やライブ、打ち上げ花火大会、町民手踊りなど多彩な催しを満喫。盛夏の一夜に、地域が大きなにぎわいに包まれた。同町夏まつりを皮切りに、気仙も本格的な〝祭りシーズン〟を迎える。(清水辰彦)
降雨により27日から順延となったが、開会時刻には晴れ間がのぞき、続々と会場に人が集まった。
開会式後、世田米保育園児による踊りで夏まつりが幕開け。世田米、有住両中学校が統合して本年度開校した住田中の生徒らは、新たに誕生した「住中ソーラン」や校歌を多くの町民に披露。引き続き、すみた大正琴かっこ花の会、地元音楽サークル・音蔵、住田三弦会による演奏、柿内沢鹿踊などが繰り広げられた。
まつりでは、豪華景品が当たる「福引き菓子・餅まき大会」、町のPRキャラクター・すみっこによるクイズ大会も催され、軽食などの屋台も並んで子どもから一般まで幅広い年代の来場者でにぎわった。
関連行事として五葉山火縄銃鉄砲隊のよろいを身につける「サムライ体験」も人気を集めた。
日が沈むころには、地域の子どもたちがイラストを描いた子ども灯りが幻想的な光で会場を彩り、町民手踊りがスタート。『住田音頭』や『住田観光音頭』に合わせて町民たちが輪になって踊り、大きな盛り上がりを見せた。
五葉山火縄銃鉄砲隊の演武のあとは、町商工会青年部による花火が気仙川河川敷から打ち上げられ、300発以上の大輪が夜空を照らし、まつりの幕が下りた。
住中ソーランのリーダーを務めた紺野泰聖さん(3年)は「練習は短い期間だったが、生徒一人一人にソーランや夏まつりへかける思いがあり、それをしっかりと伝えることができた。いろんな人に見てもらえてよかった」と笑顔を浮かべた。
実行委会長の佐々木慶逸町観光協会長は「町民が触れ合って、お祭りを楽しんで、これをきっかけにみんなが元気になって、にぎわいにつながっていけば」と話していた。
同町の夏まつりは例年7月末、気仙の夏祭りのトップを切って開催。中学生の演舞や郷土芸能、手踊りなどが披露されており、令和元年は約3500人が来場した。
2年、3年は新型コロナウイルスの感染防止の観点から中止し、4年は3年ぶりに開催。同年は、感染防止のため道中踊りの実施を見送るなど規模を縮小したが、昨年は4年ぶりに手踊りも復活。町内を中心に、前年の倍以上となる延べ約3500人が来場した。