プレオープン大盛況! 町内初の子ども食堂 「すみたのみんな食堂」(仮称)(別写真あり)

▲ 町産食材を使った料理を味わう子どもたち

 住田町で初となる子ども食堂「すみたのみんな食堂」(仮称)が2日、世田米の保健福祉センターを会場にプレオープンした。町民有志が中心となって準備を進めてきたもので、同日は世田米地区の子ども、一般住民を対象に実施。町産食材をふんだんに使った料理が提供され、大きなにぎわいを見せた。今後も、町内各地区でプレオープンを重ねていく予定。(清水辰彦)

 

 子ども食堂は、地域のコミュニティー形成、生活困窮世帯や孤食の子どもへの食と居場所の提供などを目的にした場。これまで住田町では開設されていなかったが、住民からのニーズは高まっていた。
 昨年11月、町ボランティア活動連絡会の研修会で大船渡市の子ども食堂実行委員会による講演が行われた際、参加者から大きな反響があり、これを受けて今年3月、町社会福祉協議会が盛岡市のNPO法人・インクルいわてによる子ども食堂講座を開催。この講座には町内の福祉、地域づくり、食などさまざまな分野に携わる住民らが参加し、住田での子ども食堂開設に向けて学びを深めた。
 そこから、町民有志が開設に向けて本格的に動き出し、町社協も協力機関として研修機会を提供。町内の子育て世代の母親にも声がけしながら準備を進め、今回のプレオープンに至った。
 この日は地元の小学生や住民ら約100人が来場。プレオープンにあたって、町内事業者や農家などから野菜や米、同町の㈲ありす畜産から「ありすぽーく」が提供されたほか、いわて生協がカレールー、インクルいわてが飲料をそれぞれ提供。幅広い年代の一般住民に加え、県立住田高校の生徒らも食堂運営に協力した。
 会場では町産の食材をふんだんに使った夏野菜カレーとサラダが200円で振る舞われ、食後にはかき氷で涼を感じた。来場者からは「ボリューム満点だし、おいしい」「やっぱり住田の食材はおいしいね」などの声が聞かれた。
 今回は世田米地区での実施だったが、今後は各地区でプレオープンを重ねていき、本格開設についても検討。名称は、会場内でアンケートを実施しながら決める。
 有志の代表を務める佐藤範子さん(38)=世田米=は多くの協力に感謝を示しながら「みんなの力を持ち寄って開催できた。食堂を通じて、運営側も世代間交流ができたし、運営、来場者双方にとっていい場所になったと思う。これをきっかけに、子ども食堂の必要性を広く周知していけたら」と話していた。
 「すみたのみんな食堂」への食材提供などに関する問い合わせは、協力機関の町社協(℡46・2300)まで。