梅雨明け彩る海上七夕 三陸・大船渡夏まつり開幕 きょう道中踊りや花火大会(動画、別写真あり)
令和6年8月3日付 1面

大船渡市の夏を代表するイベント「三陸・大船渡夏まつり」(同実行委主催)は2日に開幕し、大船渡湾内で海上七夕巡航パレードが繰り広げられた。仙台管区気象台は同日、岩手を含む東北地方が梅雨明けしたとみられると発表。盛夏に花を添える彩りが、湾内に活気をもたらした。3日は、午後6時30分からキャッセン大船渡付近の県道丸森権現堂線で市民道中踊りが行われ、花火大会と海上七夕船の競演でも魅せる。(佐藤 壮)
まつり初日は、朝方から青空が広がった。東北北部の梅雨明けは、平年より5日、昨年より11日遅い。向こう1週間、高気圧に覆われて晴れる日が多い見通しで、本格的な夏に入った中で開幕した。
今年の巡航パレードには、まつりの〝顔〟となる「大船渡丸」をはじめ作業船など11隻が参加。大漁唄『御祝い』に合わせた舞を披露しながら茶屋前岸壁を出港し、赤崎町の蛸ノ浦漁港や末崎町の細浦新港などに寄港。イルミネーションの装飾が施された大船渡丸では、地元出身歌手や太鼓団体によるステージイベントも行われた。
「大船渡丸」は大船渡商工会議所が所有し、きらびやかな装飾は、今年も大船渡・海を愛する会(新沼湧一会長)が担った。休日に合わせて関係者30人ほどが集まり、暑さに負けず、大船渡の活気創出への願いを込めながら地道な作業を続けた。
同岸壁対岸には、高さ4㍍、幅26㍍のイルミネーションも用意。新沼会長は「齊藤俊明前会長が先頭となり、これまで大船渡の海を生かした観光振興を図ろうと、東北一の海の祭典を目指してきた。今回も安全運航を最優先しながら、皆さんに喜ばれ、感動を与えられるように」と話す。
3日は午後3時から、同岸壁に係留している大船渡丸の特設ステージで、大船渡東高校太鼓部が「オープニング太鼓」を披露。同3時40分から、開催式を予定している。
ステージイベントは同4時30分から。チンドン寺町一座や明和保育園児、濱守栄子さん、美月優さん、大沢桃子さんらが出演。同岸壁水門入り口付近の竹あかり点灯は同6時、岸壁でのかがり火点火は同6時30分からとなる。
『気仙甚句囃子』『おおふなと椿音頭』に合わせた市民道中踊りは、中心市街地を通る県道丸森権現堂線で開催。開催時間は午後6時30分~同7時30分で、熱中症対策として小休憩を挟む。25団体、約900人が参加を予定し、太鼓や笛、三味線による生演奏は40人規模となる。
同8時からの花火大会は、総勢15隻による海上七夕船の湾内巡航とともに、45分間にわたり繰り広げられる。沖台船などから打ち上がり、同40分ごろには市民協賛花火「スターマイン」が夜空を彩る。
また、正午~午後9時にはキャッセン大船渡エリアで各種イベントがあり、おおふなと夢商店街でも屋外出店で盛り上げる。夢海公園エリアを含めた出店は90を超える見通し。
大船渡線BRTは同日午後、臨時増発運行を行う。盛行きは陸前高田駅午後5時13分発で大船渡駅は同5時52分、盛駅には同5時58分着。下船渡駅同8時43分発は大船渡駅同8時49分、盛駅同8時55分着となる。
下船渡・陸前高田方面行きは盛駅始発。大船渡駅は4時47分(下船渡駅まで)、6時25分(同)、9時15分発(陸前高田駅まで)となる。
有料駐車場は一部空きがあり、夏まつり公式ホームページから購入手続きに入る。阿部長商店大船渡食品付近の駐車場は現地でも手続きできるが、支払いは「PayPay」決済で対応。旧北日本プライウッド跡地などには、無料駐車場を確保する。