気仙4選手の活躍に期待 本県代表の花巻東 夏の甲子園 きょう開幕

▲ 甲子園出場に貢献した花巻東の(右から)千葉、戸刺、森下各選手

登録選手変更で甲子園メンバーに入った村上選手

 第106回全国高校野球選手権大会(夏の甲子園)は7日、兵庫県の阪神甲子園球場で開幕する。本県代表は、県内55チームの頂点に立った花巻東が出場。気仙出身の4選手もメンバー入りしており、大会での活躍に期待がかかる。
 花巻東は先月に行われた岩手大会で、2年連続12回目の優勝を飾った。気仙の3選手も出場し、チームの優勝に大きく貢献した。
 正捕手の千葉爽聖選手(3年)=大船渡一中出身=は、扇の要としてグラウンドを見渡し、チームを統率。巧みなリードで多彩な投手陣をコントロールし、攻撃でも自慢の打力を見せ、攻守で勝利に貢献した。
 遊撃手の〝第一選択〟となっているのは、森下祐帆選手(2年)=大船渡・東朋中出身。2年生ながら強豪校のスターティングメンバーに名を連ね、安定した守備と足の速さの持ち味を発揮した。
 戸刺煌一郎選手(3年)=高田第一中、金ケ崎リトルシニア出身=は、守備力に定評があり、岩手大会では守備交代や代走で出場。内野の複数のポジションをこなすなど、マルチな才能を見せる。
 千葉選手は、投手戦となった決勝の盛岡大附戦を「競った試合が多くなるとは予想していた。決勝は〝我慢〟の展開だった」と振り返り、「優勝できてほっとした」と表情を和らげた。
 肩の強さと投手を引っ張るリード力に長け、打線では常に中軸を任されてきた。「小さい頃から憧れだった甲子園で試合ができることが楽しみで、『やるしかない』という気持ち。地元からたくさんの応援をもらったので、出場するだけでなく、勝って恩返しをしたい」と闘志を燃やす。
 森下選手は「3年生にたくさん助けてもらい、優勝することができた」と感謝を示し、「甲子園では2年生らしく元気に頑張る姿を見せたい。3年生は最後の大会になるので、少しでも先輩の助けになるプレーができれば」と見据える。
 戸刺選手は「チーム一丸となって粘り強く戦い、優勝できて良かった。与えられた役割をしっかり果たし、守備でチームの勝利に貢献したい」と意気込んだ。
 花巻東は、甲子園に向けて岩手大会から登録選手を一部変更し、村上慧選手(3年)=高田東中出身=がメンバー入り。春季県大会では2試合に途中出場しており、起用に注目が集まる。
 夏の甲子園は7日に開会式が行われ、23日(金)までの17日間(休養日含む)、全国の代表49校によるトーナメント戦が繰り広げられる。花巻東は2回戦からの登場で、大会7日目の13日(火)の第4試合(午後3時45分)で、有田工(佐賀)―滋賀学園(滋賀)の勝者と対戦する。