商店街に輝く地域の誇り 山車競演など多彩な催し きょうまで盛町灯ろう七夕まつり(動画、別写真あり)

▲ 七夕飾りでにぎやかな雰囲気が広がる商店街

 大船渡市の盛町灯ろう七夕まつり(盛町夏まつり実行委員会主催)は6日、さかり中央通り商店街を主会場に始まった。趣向を凝らした七夕飾りが通りに並ぶ中、町内外から多くの人々が足を運び、多彩な余興や山車の競演、道中踊りなどを楽しみながらまつり気分を満喫した。まつりは7日も行われる。(佐藤 壮)

 

 気仙の夏の風物詩となっている同まつりは、盆前に先祖の霊を迎える星祭りとして開催。明治末期には、現在のように七夕山車が練り歩く光景が見られるようになったと伝わる。
 東日本大震災で被害を受けた平成23年も、各地のボランティアから支援を受けて開催したが、新型コロナウイルスの影響で令和2、3年は中止を余儀なくされた。一昨年から山車運行が戻った。
 今年も立命館大学の学生ら20人超が商店街沿いの飾り付けや、山車制作の準備段階から協力。夏休みに入った地元出身の大学生や、震災以降つながりがある県外在住者も駆けつけて盛り上げている。
 竹飾りや吹き流しで彩られた同商店街は6日午後から歩行者天国となり、町内外から大勢の人が詰めかけた。
 好天の下でステージイベントが続いた。第一中学校吹奏楽部や大船渡東高太鼓部の演奏に続き、さすけ会による踊り、空手演武、地元バンドのライブ演奏などで活気が広がった。
 駅前通りでは田茂山権現様「若獅子会」が舞で活気を呼び込み、オープニングセレモニーへと続いた。商店街では、地元住民らが参加しての道中踊りもにぎやかに繰り広げられた。
 七夕山車は例年通り、吉野町、上木町、木町、本町、愛宕町、八幡町、桜場、旭町、田茂山の各祭組が制作した9台が集った。
 地道に準備を重ね、歴史絵巻や漫画のイラストが描かれたほか、細部にもこだわり、地域の誇りと結びつきをアピール。各祭組の関係者は、色鮮やかな山車を見上げ、まつりを迎えた喜びを分かち合った。
 2日目の7日は、午前10時から盛こども園児による「引き七夕」、午後からは山車の運行などが行われる予定となっている。サン・リアでは午後3時から剣道、同6時30分から実戦空手が披露される。
 実行委では20日(火)、先祖供養などのため川に灯ろうを流す旧盆の恒例行事「盛川灯ろう流し」の開催を予定している。
 商店街での7日のスケジュール次の通り。
 ▽竹七夕飾り(午前10時〜)▽盛こども園児「引き七夕」(同10時〜正午)▽灯ろう七夕山車運行(午後3時〜9時)▽盛青商「屋台&ミニ縁日」(同4時〜9時)