気軽に知って関心を 20日まで「産金の大船渡展」 おおふなぽーとで(別写真あり)

▲ 子どもたちの関心を集めた体験イベント

 大船渡市大船渡町のおおふなぽーとで12日、「産金の大船渡展~姉妹都市パロスを想う・日本遺産の市をめざす~」が始まった。32年前のサンタ・マリア号寄港など姉妹都市にちなんだ資料や帆船模型などが並ぶ中、初日は金に関する体験イベントが好評を博した。展示は20日(火)までで、同日には体験イベントも開催される。
 この展示は、気仙の地域資源や歴史を生かしたまちづくりに取り組む住民団体「黄金の海・ケセンプロジェクト」(新沼英明会長)と、NPO法人おはなしころりん(江刺由紀子理事長)が共催。日本遺産「みちのくGOLD浪漫」や市が協力している。
 平成4年の復元建造帆船「サンタ・マリア号」の大船渡寄港を機に、市がコロンブス新大陸発見の出帆地であるスペインのパロス・デ・フロンテラ市と姉妹都市締結を行うなど記念行事が相次いだ当時の足跡などを振り返ろうと企画。地域の魅力の再認識。継承に加え、市内の産金関連資源などを国が認定する「日本遺産」に追加する機運醸成の狙いもある。
 会場には、市内の各種団体で構成するサン・アンドレス・プログラム推進実行委員会が同年に埋設したタイムカプセル内の資料を公開。子どもらの絵画やチラシなどが目を引く。市から借りた帆船模型やパロス市内の風景写真、サンタ・マリア号入港に関する資料も並べている。
 今年は「みちのくGOLD浪漫」推進協議会に関する展示パネルや各種パンフレットも用意。初日は体験イベントも行われ、訪れた子どもたちは金と木の比重体験や砂金の観察、日本遺産に関するアンケートに答えての「ガチャガチャ」などを楽しんだ。
 案内役を務めた同協議会事務局の樋下稔生さん(69)は「大船渡にもかつて大きな金山があり、市民に知られていくという流れが追加認定にはとても大事になる。気軽に足を運んでもらえれば」と話していた。
 期間中の入場は無料。展示時間は午前9時~午後5時30分で、最終日は同3時まで。
 最終日の体験イベントは午前10時~正午、午後1時~3時に開催。会場では▽砂金の観察▽水晶探し体験▽水晶パック販売(3粒100円)▽金と木の比重体験▽金鉱石のルーペ観察──などを受け付け、地域の歴史文化を幅広い角度から発信する。
 問い合わせは、おはなしころりん(℡21・6001、担当・江刺さん、吉田さん)へ。