被災地での経験生かす 大雨被害の山形県で活動 町社協の畠山さん ボラセン受付業務サポート
令和6年8月21日付 7面
住田町社会福祉協議会職員の畠山朋也さん(36)が12日から15日まで、7月の豪雨で被害を受けた山形県酒田市で応援職員として活動した。現地では災害ボランティアセンターの受付業務に従事。これまで、さまざまな被災地で応援職員として活動してきた畠山さん。現地のボラセンは混乱も生じている中、培った経験を生かしてスムーズなボランティアの受け入れなどに奮闘した。(清水辰彦)
7月25日、秋田、山形両県は記録的な大雨に見舞われた。山形県によると、畠山さんが活動した酒田市は全壊10棟、半壊224棟含め計704棟の住宅が被害を受けた。
今月8日から、北海道・東北ブロックの社協が応援に入っており、岩手県社会福祉協議会では各市町村の社協に応援職員を依頼し、畠山さんは盛岡市や他県の職員と現地に入った。
畠山さんは、東日本大震災発生から約8カ月後の平成23年11月に町社協の職員となり、仮設住宅住民向けの生活支援相談員として入居者の困りごとを聞き、行政や関係機関に届けた。
28年には台風10号で被害を受けた宮古市、岩泉町、令和元年には台風19号で被災した宮古市、山田町にもそれぞれ応援に駆けつけて災害ボランティアセンターの運営補助に当たり、被災世帯を訪問してのニーズ調査、ボランティアの受け入れなどの業務をサポート。

特にも被害が大きかった酒田市の八幡地区(畠山さん撮影)
昨年8月には、大雨被害を受けた秋田県秋田市に出向き、ボラセンの運営支援など、現地のニーズに対応した活動を展開。今年は、能登半島地震で被災した石川県志賀町でも活動した。
今回はボランティア受付業務のサポートを担当し、一日十数件に対応。「被災した職員の方もいて現場は疲弊しており、そんな中でボランティアセンターの運営には混乱もみられたが、なるべくスムーズに対応できるように応援職員で力を合わせた」と振り返る。
ボラセンの運営マニュアルも完成していなかったが、応援職員たちは、過去の被災地での経験を基にマニュアルを更新しながら、その磨き上げも図った。
酒田市内の被害状況も視察。「3週間ほどたっても完全には道路の泥が撤去されておらず、土砂崩れもあってかなり大きな被害だったことを実感した」と語る。
活動期間が終了して住田に戻ってきたが、「ニュースで取り上げられることが減ってきて、ボランティアの確保が心配。ボランティアセンターの運営も長丁場になるし、社協としては被災した方の生活支援もある。何か協力できることがあれば、今後も活動したい」と心を寄せる。






