米崎でこども食堂スタートへ 「みんなでいっしょに食堂」 仙華園会場に 実行委発足、初回は10月18日

▲ みんなでいっしょに食堂への来場を呼びかける吉田会長(手前右)

 陸前高田市の親子らに食を通じた交流の場を提供しようと、米崎町で「こども食堂」を開設する市民有志の「MIこども食堂実行委員会」(吉田宏会長)が、28日に発足した。同日夜に同町の食堂カフェ仙華園で立ち上げ会が開かれ、集まった会員やボランティアらが、食堂名を「みんなでいっしょに食堂」とする規約や、10月18日(金)に予定する第1回の食堂に向けた動きを確認し合った。(阿部仁志)

 

 実行委は、仙華園オーナーでもある吉田会長(60)を含む会員8人で構成。立ち上げ会には、会員や取り組みに賛同するボランティアらが出席した。
 冒頭、吉田会長は「みんなで一緒にわいわい食事をしましょう、という思いで取り組みを進めていきたい。食材提供していただける個人や企業などの協賛者も、少しずつ声がけしながら増やしていきたい」とあいさつ。その後、規約や役員を決め、実行委の正式な設立に出席者全員が合意した。
 立ち上げ会のあとには、10月の初回に出すメニュー候補のカレーを食べながら、ボランティア参加の呼びかけや周知の方法、当日とその前後の動きについて意見交換。早く食事を終えた子どもへの対応や、会場内でのけがの発生防止策、時間帯ごとに必要なスタッフの人数などについて確認し、成功を誓い合った。
 みんなでいっしょに食堂は、地域の子どもたちの居場所やコミュニティーづくりが目的。吉田会長が「自分にできることで、日頃お世話になっている地域に貢献したい」というかねて持っていた思いから知人に協力を呼びかけ、実行委設立が実現した。
 設立にあたっては、すでに同様の取り組みを高田町鳴石で展開している同市の「たかた☆ゆめキッチン」実行委員会にコンタクトを取り、運営のノウハウについて情報を収集。「市の西側のたかた☆ゆめキッチンと、東側のみんなでいっしょに食堂」とし、双方の活動が市内全体に良い相乗効果を与えるよう手を取り合うことにした。
 吉田会長は「無事に実行委員会の立ち上げを迎えられて良かった。月1回の定期開催を目指し、ただ食事をしてもらうだけでなく、来場した皆さんが楽しめる空間をつくっていきたい」と意気込んでいた。
 初回の10月18日は、午後4時に開場。事前に申し込みのあった高校生以下(無料)と大人(300円)を対象に、同5時からと同6時からの2回、食事を提供する。申し込みはインターネットの専用フォーム(別掲QRコード)で受け付ける。先着60人。

 また、実行委では現在、食堂運営に協力できるボランティアや、食材提供可能な協賛者を広く募集している。問い合わせは仙華園(℡55・5445、火曜定休)へ。