大舞台で練習成果発揮 住田中総合文化部 全国中文祭で大正琴披露

▲ 全国中文祭で大正琴を披露する生徒たち(8月22日)

 住田町立住田中学校(遠山秀樹校長)の総合文化部は、8月22、23の両日に山口県下関市で開催された第24回全国中学校総合文化祭山口大会(全国中学校文化連盟など主催)に大正琴で出演した。町内の中学校が全国中文祭に参加するのは初めてで、生徒たちが全国の大舞台で美しい音色を響かせた。
 全国中文祭は、中学生の創造力を高め、芸術文化研究活動の充実・発展を図るとともに、生徒の交流・親睦を深めることによる中学校における文化芸術活動振興を目的に開催。今年は舞台発表の部に31団体が出演、展示発表の部には約1700点が出品され、中学生、学校関係者ら合わせて約3800人が参加した。
 住田中は本年度、町立世田米中と有住中が統合して誕生。昨年11月に盛岡市で開かれた県中文祭に世田米中が出場し、全国切符を獲得していた。
 住田中総合文化部は、22日の舞台発表部門に出演し、ベートーヴェン交響曲第9番『歓喜の歌』や、NHK連続テレビ小説「あまちゃん」のオープニングテーマ、『糸』を披露した。
 本番に向けては平日、1時間から2時間ほど練習に励んできた同部。演奏した曲のうち、『歓喜の歌』は難易度が高く、昨年度の冬休みから練習を重ね、弾けるようになるまでは時間がかかったという。迎えた本番では、2、3年生合わせて8人が一丸となり、練習の成果を発揮して大舞台で一体感のある音色を奏でた。
 8月29日には、遠山校長や総合文化部部長の紺野真帆さん(3年)らが町教委を訪問し、出場を報告した。
 紺野さんは「たくさんの方々からの支援や教えがあって全国に行くことができた。リハーサルではいつも通りの力が出せなかったが、本番では自分たちの力を精いっぱい発揮し、みんなで力を合わせて演奏できた」と振り返った。
 約20年にわたり、同部で大正琴のコーチを務めている千葉輝子さん=世田米=は「一生懸命練習したし、当日はすごく立派な演奏だった」と、水野勝子さん=同=は「練習時間が限られる中、子どもたちにもプレッシャーがあったと思うが、一生懸命練習してくれたおかげで成功してよかった」と評価。
 松高正俊教育長は「全国の舞台で住田中学校をPRしていただき、うれしく思う。すごく立派な演奏だった」と生徒たちをたたえた。