当局 議案19件上程 市議会 9月定例会スタート
令和6年9月7日付 1面

陸前高田市議会の9月定例会は、6日に開会した。会期を27日(金)までの22日間と決め、市当局が議案19件を提出した。初日は専決処分や人事案など4件を原案通り承認、同意、可決。残る15件は決算等特別委(議長を除く全議員で構成)に審査を付託した。
この日承認した専決処分1件は、参院選補欠選挙執行に伴う本年度一般会計の補正で、歳入歳出に2504万円を追加し、総額を177億16万円とした。
人事案は、任期満了に伴う教育委員1人の任命で、佐々木保伸氏(71)=矢作町=の再任に同意。旧矢作小解体工事の請負契約締結など2件を可決した。
同校の解体工事は、同市の㈱佐武建設(須賀芳也代表取締役)が請け負う。契約金額は2億3100万円。
決算等特別委に審査付託した議案は条例案4件、補正予算案5件、決算案6件の計15件。
令和5年度実績報告書によると、一般会計と三つの特別会計を合わせた同年度決算総額は、歳入228億2599万円(前年度比24・3%減)、歳出219億8694万円(同23・7%減)。
一般会計決算の歳入は、184億544万円(同27・8%減)で、予算に対する執行率は95・0%。歳出は177億4150万円(同27・2%減)で、執行率は91・6%となった。
歳入から歳出を差し引いた形式収支は、6億6394万円。形式収支から翌年度へ繰り越すべき財源を差し引いた実質収支は、6億2234万円の黒字で、4年度の実質収支(6億4554万円)を差し引いた単年度収支は、2320万円の赤字だった。
これに財政調整基金積立金3億3265万円を足し、同基金取り崩し額18億7706万円を引いた実質単年度収支は、15億6762万円の赤字となった。
一般会計歳入は、自主財源が78億7761万円(前年度比46・6%減)で、全体の42・8%。依存財源は105億2784万円(同2・1%減)で、構成比は57・2%となっている。
主な財政分析指標のうち、財政力指数は前年度と同じ0・32。低いほど良好とされ、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は90・5%で、前年度比0・4ポイント減。一般財源の標準的な規模に対する借入金(地方債)の返済額(公債費)の割合を示す実質公債費比率は13・0%で、同1・2ポイント減と改善された。
受理した請願「現行の健康保険証を残すことを求める意見書に提出について」は、教育民生常任委に審査を付託した。