年間入洞者 震災後最多に 上有住の滝観洞 1万3000人を突破
令和6年9月19日付 7面
住田町上有住の観光地・滝観洞の年間入洞者が今月、1万3000人を突破し、東日本大震災後としては最多となった。滝観洞を管理する滝観洞観光センターが今年4月にリニューアルオープンした効果もあって、同月以降の入洞者は1000~5000人台で推移。目標である1万4000人達成は目前で、同センターでは今シーズンのさらなる誘客と、来年度以降のにぎわい持続に向けて、引き続きPRに力を入れていく。(清水辰彦)
滝観洞は全長3635㍍、高低差115㍍におよぶ国内屈指の鍾乳洞で、洞部にはライトアップされた鍾乳石が輝き、ダイナミックな造形の岩肌や地下水などによる神秘的な光景が続く。洞口から約880㍍地点には高さ約60㍍に及ぶドーム型の空間があり、その天井部の裂け目から落差29㍍の「天の岩戸の滝」が注ぐ。昭和41年に洞窟開きが行われて以来、滝観洞観光センターとともに、町が誇る観光資源として広く親しまれている。
滝観洞周辺は、道幅が狭くカーブが連続するなど長らく交通の難所とされてきたが、平成20年に釜石花巻道路の「滝観洞インターチェンジ(IC)」が供用開始。この効果も手伝って、同年~22年の年間入洞者は1万人以上で推移した。
東日本大震災以降は4桁台に落ち込んだが、31年3月には釜石花巻道路が全線開通して三陸沿岸道路とも接続し、内陸部だけでなく気仙両市からのアクセスも向上。令和元年の入洞者は1万1157人と伸びたが、新型ウイルスの影響によって同2年から4年までは1万人を大きく割り込んだ。5年は新型ウイルスの5類移行もあって、入洞者が前年を1600人ほど上回る約9800人まで回復した。
この間、観光センター老朽化に伴い、町では再整備計画案を令和2年度に作成。3年度に新施設の基本設計・実施設計が行われ、4年度に旧受付棟の解体が完了。昨年、新施設の工事が着工し、今年4月27日に待望のリニューアルオープンを迎えた。
新施設は地場産の木材を積極的に使用し、2階建ての施設の1階には物販スペースや受付カウンターなど、2階には食堂や滝観洞の名物「滝流しそば」の体験スペース、テラスを整備。トイレは男・女に加え、オールジェンダー用も設けられている。
新施設は、住田観光開発㈱が指定管理。同社によると、今年の入洞者数は2月が205人、3月が293人で、4月は月末に新施設がオープンしたことで1114人にまで伸び、5月2845人、6月1154人、7月1704人、8月5206人、9月は15日現在で1072人となり、累計は1万3593人。8月は盆期間や学校の夏休みもあり、多くの家族連れでにぎわった。
同社では今年の入洞目標数を1万4000人に設定しているが、達成は確実。1万5000人突破も視野に入る。入洞はせず、施設を利用した人も含めると、すでに2万人を超えていると推計する。
今月22日(日)には「滝観洞まつり」も予定。10~12月の3カ月間は県と市町村、観光関係団体などで組織する「いわて観光キャンペーン推進協議会」による秋季観光キャンペーンが展開され、同センターではこのキャンペーンに合わせて、10月27日(日)〜11月4日(月)に紅葉と施設のライトアップを行うこととしており、さらなる集客を見込む。
同社の千葉孝文専務は「このペースを維持できるよう、来年度以降もPRに力を入れていきたい」と話している。






