「復興への思い」発信へ 東日本大震災津波伝承館 22日に開館5周年イベント

▲ 22日で開館5周年を迎える東日本大震災津波伝承館

 陸前高田市気仙町の東日本大震災津波伝承館(館長・達増拓也知事)は22日(日)、開館から5周年を迎える。これにちなみ、同日をメインにさまざまな記念イベントを企画し、改めて伝承や復興への思い、災害への備えなどを発信することとしており、多くの来館を呼びかけている。
 同館は、震災の事実や教訓などを発信する施設として高田松原津波復興祈念公園内に県が整備し、令和元年9月22日にオープン。震災と復興の歩みをはじめ、地震・津波のメカニズム、防災などが学べる施設として、国内外から世代を超えた多くの来館がある。今年6月には、累計来館者数が100万人を達成した。
 5周年の記念事業は、オープンから丸5年を迎える22日をメインに展開する。
 同日は、高田松原津波復興祈念公園国営追悼・祈念施設セミナールームで「開館5周年記念展示」として、同館のメッセージボードに来館者から寄せられた数々の言葉を紹介する。展示は10月1日(火)までで、時間は午前9時~午後5時。
 同ルームでは、午前10時~午後4時に体験イベント「明日からできる防災について考えよう」を開く。県立大学防災復興支援センター学生団体FROMと連携し、展示や体験、クイズを通じて個人でできる災害への備えを学ぶ場とする。参加者には、FROM作成の「備蓄チェックリスト」をプレゼントする。
 同2時からは、普段は事前予約制の解説員による展示解説が体験できる「45分で分かる!展示解説」を実施。定員は10人で先着順。参加希望者は当日、同館エントランスに集合すること。参加は無料。
 同館ゾーン4(道の駅側・地域情報スペース)では、本年度第2回企画展示「命を守る津波避難・避難場所の今─次の災害へ備える取組─」がスタート。震災津波以降に進められてきたさまざまな津波避難の取り組みや、避難場所の整備を振り返り、地震から生き延びるための準備と津波避難を解説する。期間は12月27日(金)までで、時間は午前9時~午後6時。
 これに先立ち、20日(金)から高田町のアバッセたかたで出前パネル展示「出張!TSUNAMIメモリアル」を実施。22日までで、時間は午前9時~午後7時(初日は午後1時から、最終日は同3時で終了)。
 同館では、「5周年を記念し、いろいろな取り組みを用意している。より深く震災津波の伝承と、防災を知る機会にしてほしい」と話している。
 問い合わせは同館(℡47・4455)へ。