健康まつり 気軽に参加を 市と推進協議会主催し今年で2年目 12月まで11地区ごとに開催
令和6年9月21日付 7面

陸前高田市と市健康づくり推進協議会(会長・阿部啓二県立高田病院長)は今月から、市内11地区にある各コミュニティセンターを会場とする地区健康まつりを開催している。高齢者をはじめとする市民が身近な場所で地区の特色を生かした活動に参加し、交流することで、市全体の健康づくりにつなげようと昨年度始まった事業。2年目の本年度は、12月までに全地区で開催する計画で、市民の参加を呼びかけている。(高橋 信)
本年度の健康まつりは、18日に矢作町の矢作地区コミュニティセンターで始まった。
同日は、市民ら約20人が参加。各種測定会が行われ、専用機器を用いて筋肉量や体脂肪、血管年齢、野菜摂取量などを計測した。
市社会福祉協議会によるカフェコーナーも設けられ、お茶を飲みながら歓談。早速、測定結果が話題になり、「80代だが、血管年齢は20歳だった」「野菜摂取量が最高評価だった」などと〝健康トーク〟に花を咲かせた。
まつりは、会場の機能活用や、地区コミュニティ推進協議会、健康推進分野の関係団体の協力により、その地区ならではの活動を体験できるのが特徴。矢作地区では広い調理室を使い、市食生活改善推進員協議会会員が作った野菜のあえ物の試食が用意され、参加者がおいしく味わった。
メインの講演は、健康づくり推進協議会長である阿部院長が講師を務めた。演題は「気をつけるべき高齢者の腹痛」で、阿部院長は腹痛をもたらす疾患、留意点などを解説した。
同地区コミュニティ推進協議会の佐々木公一会長は「こうした行事は市中心部で行われることが多く、矢作から出向くのが困難な人にとってコミセンで開催されるのは大変ありがたい。阿部院長の話を聞けるのもとても貴重で、体験や講演を自分たちの健康づくりに役立てたい」と話した。
19日には同町の生出地区コミセンで2カ所目のまつりがあり、県立高田病院の医師による講演、同院理学療法士によるストレッチ体験などが行われた。
市は「はまってけらいん、かだってけらいん(仲間に入って、話しましょう)運動(通称・はまかだ)」を合言葉に、健康づくりや共生社会構築への取り組みを展開している。
これまでは年に1回、「健康のつどい」を開いてきたが、市民が身近な場所で気軽に参加できる催しも追加して健康な暮らしの実現を図ろうと、昨年度、地区健康まつりを企画。初年度は11地区合わせて約550人が参加した。
健康のつどいは本年度末、健康関連の別の市行事と併催し、「はまかだ交流会」というイベント名で開催される予定となっている。
市保健課の吉田志真課長は「昨年度は地域の方々から好評の声をいただき、担当課としても好感触を得ていた。本年度も健康づくりの取り組みをより身近に感じてもらえるよう、各地区の特色を生かしたまつりを順次開催していきたい」と見据える。
地区健康まつりは予約不要で、誰でも参加できる。
今後の開催日程は別表の通り。問い合わせは、市保健課(℡54・2111内線236)へ。