サンマ2日間で268㌧ 市魚市場 地元内外の大型船入港(別写真あり)

▲ 大型サンマ船が連日入港し慌ただしさに包まれる市魚市場(26日、別写真あり)

 大船渡市魚市場で25、26の両日、地元内外の大型船計4隻によるサンマの水揚げが行われた。4隻合計で268㌧と今季最多の数量となり、作業が行われた南側岸壁に盛漁期の活気が広がった。
 25日は、北海道根室市と宮城県気仙沼市の2隻が計171㌧、26日は、大船渡市の鎌田水産㈱(鎌田仁社長)が所有する第十八三笠丸と福島県いわき市の大型船が計97㌧をそれぞれ水揚げ。1度の入港では今季最多の数量となり、魚を運ぶフォークリフトが絶え間なく行き交う慌ただしさに包まれた。
 入札の結果、25日分は1㌔当たり500~359円、26日分は600~451円で取引された。
 第十八三笠丸は、今季3度目の大船渡帰港となった。大船渡から2昼夜半ほどかかる北海道東側の公海での操業を続けており、水揚げ数量も徐々に増えている。髙橋昇司漁労長(65)は「今年は結構な量が取れていて、昨年よりもサイズ、型の良いサンマが入っている。漁場はだんだん北に遠くはなっているが、まとまった群れは見える。魚体が大きければ、卵を産んで来年以降の漁にもつながるので、この状況が続いてほしい」と願った。
 市魚市場における今季のサンマ水揚げは約760㌧で、昨年同期を300㌧以上上回る漁況が続いている。一般社団法人漁業情報サービスセンターによる本年度第2回サンマ中短期漁況予報(9月下旬~11月上旬)では、道東海域で10月上旬から、三陸海域では同下旬~11月上旬に漁場が形成される見通しを示すが、来遊量は少ない見込み。今季のサンマ漁は、予報に反して全国的に大漁が続いており、漁場が日本近海に形成される時期になれば、さらなる漁獲増にも期待できる状況となっており、関係者らは期待を込める。
 27日には第三、第八三笠丸が入港し、合計123㌧の水揚げを予定している。