農業振興へスクラム 3農家が新組織 「けせん農菜土」発足 月1回市役所で出張販売(別写真あり)

▲ 「農業者はみんな仲間」。3農家がけせん農菜土を結成(別写真あり)

 陸前高田市内の3農家が、地域の農業振興に向けて新組織を立ち上げた。その名も「けせん農菜土(のうさいど)」(村上勝義代表)。昨年度から月1回、市役所で販売会を催し、活動2年目の本年度は市内イベントへの出店にも乗り出した。「丹精込めた自慢の農作物を地域の人に食べてほしい」と、生産者がスクラムを組んで活動している。(高橋 信)

 

 メンバーは小友町の村上代表(47)、横田町の気仙横田うえのだい農園園主・杉山大樹さん(50)、竹駒町の軍見洞農園園主・佐々木輝昭さん(39)の3農家。
 昨年春に発足し、同年6月から原則毎月第3水曜日昼に市役所で販売会を開催。今月18日も開設し、市職員や来庁者が新鮮な野菜を買い求め、たちまち完売する品もあった。
 本年度からは市内の各種イベントにも参加するようになり、7月には高田町で開催された軽トラ市(陸前高田青年会議所主催)に出店。22日に米崎町で開かれた「たかたのゆめ」稲刈り式(市など主催)にも出向き、販売会を催した。
 村上代表は、農業畑を歩んできた元市職員の妻・さおりさんとの二人三脚で、米や野菜を栽培。「販売会は消費者と会話が生まれ、楽しい。お客さんの反応をダイレクトに確かめられて貴重な場となっている」と話す。
 代々農業を営む佐々木さんは「生産者同士で肩肘張らずに連携できる組織があると、農業だけでなく、子育てなどさまざまな相談ができる。こうしたつながりは大事だと思う」とうなずく。
 杉山さんは平成27年頃に新規就農し、農園を開設。「自分の農業をしっかりと持続化できるよう、農菜土のメンバーから刺激を受けながら頑張っていきたい」と力を込める。
 次回の市役所での販売会は10月2日(水)正午~午後1時(売り切れ次第終了)で、今季の新米も販売する予定。
 組織への加入を随時受け付けており、村上代表は「興味のある生産者は仲間に入ってほしい」と呼びかける。問い合わせは、村上代表(℡090・1938・8563)へ。