国スポでの活躍誓う 気仙の高校生2人 陸上、ソフトボール競技 きょう佐賀で開幕
令和6年10月5日付 7面

陸上競技での活躍を誓う船野選手

ソフトボール競技に挑む鈴木選手
第78回国民スポーツ大会「SAGA2024」は、5日に佐賀県で開幕する。正式競技のうち、気仙の高校からは陸上に船野大地選手(大船渡高3年)が、ソフトボールに鈴木千奈選手(高田高3年)が出場。全国舞台での気仙勢の活躍に期待がかかる。
同大会は、広く国民の間にスポーツを普及し、健康増進や体力向上、地方スポーツの推進などに寄与する、国内最大のスポーツの祭典。昨年まで「国民体育大会」として知られ、今年から名称を変えた。
今大会は、総合開会式を開く5日から15日(火)までの11日間、27の正式競技を展開する。
このうち陸上競技は、11日(金)から5日間、佐賀市のSAGAサンライズパークで実施。トラック競技の少年男子A300㍍ハードルには、船野選手を含む全国の31人が挑む。
船野選手は、7月に国スポの代表選手選考を兼ねて開かれた県陸上競技選手権大会の男子国スポ(少年A)300㍍ハードルで優勝。15人での予選を39秒75で通過し、決勝では予選からタイムを1秒以上縮める38秒47で頂点に立った。この結果が、県代表内定につながり「優勝とともに、県の高校記録更新も狙っていたが、0・5秒届かず悔しさもある。でも、全国の舞台に出られることはうれしい」と振り返った。
専門種目は400㍍ハードルだが、今回は距離が100㍍短い。「400㍍よりも最初からスピードを上げなければついて行けない」と難しさも実感するが、課外とトレーニングを両立しながら、本番に向けてコンディションを調整する。
「初めての全国舞台で不安や緊張もあるが、思い切って走りたい」と意気込む船野選手。「3年間の集大成を見せられるように、全力を尽くす」と闘志を燃やしている。
一方、ソフトボール競技は、12日(土)から3日間、太良町B&G海洋センター運動広場などを会場に、各道府県代表13チームによるトーナメント戦を展開。13人でつくる岩手代表チームの一員として、鈴木選手も出場する。
左翼手の鈴木選手は、国スポ出場を自ら志願し、6月の選考会を経て少年女子の選抜メンバーに入った。岩手代表は、8月に秋田県で開かれた国スポ予選を兼ねた東北総合スポーツ大会に出場し、準優勝で全国出場を決めた。
ソフトボールは高校に入ってから始めた鈴木選手。中学校時代は部活動に対し積極的になりきれない部分もあったというが、高田高ソフトボール部では熱い志を持つチームメートや監督に恵まれ、高総体や新人戦に向けて全力で練習に励み、技術を磨いてきた。
今夏、女子団体優勝を目指した県高総体では、主将としてチームをけん引。持ち味の俊足を生かし、安定した守備力で仲間を支えた。粘り強いチームプレーでベスト4まで勝ち進み、目標には届かなかったが、3位入賞の成績を収めた。
勉強の合間を縫いつつ、同校の新人チームの練習に混ざって練習を重ねる。「本気で向かってくれた監督や、応援してくれる仲間、地域の方、そして家族に感謝し、県代表の誇りを持ってプレーする」と活躍を誓う。(阿部仁志、菅野弘大)